2018年11月26日 (月)

奈良少年刑務所跡地

奈良・般若寺の近くに奈良少年刑務所(平成28年度に廃止なので、正確には元少年刑務所)があります。

 

この建物は、不平等条約の撤廃をめざした明治政府が、国際水準の監獄を作り近代化を進めることを目的として建築したもので、ハビランド方式という、中央監視所から放射状に広がる5棟の舎房が一望できるスタイルのものです。定員700名弱。

 

表門と庁舎は、明治時代に築造された赤煉瓦で、最近まで実際に使用されていた名建築として著名です。

今後はホテルに生まれ変わる計画のようで、11月下旬の連休中、最後の一般公開として、同地で「奈良 赤レンガ フェスティバル」が開催されました。連日大賑わいのようで、私が行った日も若い女性グループやカップルを中心に大勢の見学者がいました。

 

プロジェクションマッピングあり、グッズの販売あり、驚いたのは、1時間1000円を払えば、特別シートをもらって舎房の部屋の中で、1時間飲み食いできる企画もあり、ビールとつまみで盛り上がっているグループもありました。

 

昨年12月8日の日弁連臨時総会で日弁連副会長の女性クォータ制が導入されることとなりました。現在、各ブロックから選出された9名と東京3会と大阪から選出された4名の計13名の副会長がいますが、更に2枠増やして15名とし、この2枠は女性から出すというものです。

 

今、女性活躍の時代と言われていますが、まだまだ企業、組織の政策・意思決定機関に女性が占める割合はグーンと低いというのが現状です。内閣府では、何とかその割合を3割にしたいと各方面に要請しているところです。

日弁連の女性会員の割合は現在約18%で、私が弁護士登録をしたころは4.5%だったことに比べればそれなりに増えましたが、まだまだ半部には程遠い状況です。ましてや、1949年に日弁連が創立されてから69年、その間に日弁連副会長は7.800名はいると思いますが、その中で女性副会長はたったの12名です(どんだけ、男社会やねん!)。

 

それでも最近では各年度に1ないし3名は女性副会長が輩出している年度が多いのですが、まったくゼロという年もあります。もう少し時期を待てば女性副会長の割合も増えてくるよというご意見もありますが、「そんなんいつになるか分かれへんやん。それまで待ってられへんわ」です。

2017年10月10日 (火)

おもてなしの心

10月10日、もうすっかり秋ですねぇ、というべきところ、今年はまだ気温高めです。おかけで、未だ衣替えができていない我が家ではまだ夏服を着ることができるので助かります。

 

さて、秋はいろんな諸行事が重なり、時間的にも気分的にもあわただしく過ぎていきます。

 

10月5,6日と滋賀県大津市で日本弁護士連合会の第60回人権擁護大会が開かれました。全国から2千名近くの弁護士が集まり、人権課題を議論するという大会です。全国から集まるということで、これを機会に翌日から、地元の人間が幹事となり同窓会的な旅行が組まれることが多くあります。

 

というわけで、今年は近畿管内の私が幹事として、平成26年度日弁連正副会長会ご一同様の滋賀旅行を企画しました。

 

実は、私の夫は滋賀人です。観光の相談をしましたところ、「滋賀は琵琶湖の他は何もないで」という郷土愛のかけらもないというかおよそ滋賀観光大使にはなれないアドバイスをもらい、それを信じて「ぐるっと琵琶湖一周旅行」を企画しました。

 

2017年7月24日 (月)

来たれ、リーガル女子!

私が初めて弁護士という人種と会ったのは中学3年生の時である。少年事件を起こしたわけではない。社会(公民)の授業で三権分立というものを学び、司法権は裁判所にあること、裁判は公開されていることを知り、教科書に法廷の図が書かれていたので、友達と確かめに行ってみようと、当時まだ赤レンガだった中之島の旧裁判所を見に行った。中学生でも誰にも止められることなくするりと法廷に滑り込むことができた。

 

そこで見たのは、お年寄りの弁護士が裁判官に向かってぼそぼそと小さな声で話している姿で、全然かっこよくなかった。しかし、無口で話が苦手だった私にとって、あ、これなら私にもできるかなと弁護士という仕事のハードルがグーンと下がったことは間違いない。

しかし、世の中そんなひねくれた子供ばかりではない。普通は、将来の仕事をイメージするとき、もっと夢と希望と憧れをもって、進路決定するのが普通だろう。

 

2017年4月11日 (火)

雨の日のリスク管理

土曜の朝、少し都心を外れた駅に降り、目的地までタクシーで行こうと思った。車で5分。しかし、いつもは駅前のタクシー乗り場に2.3台の待機車がいるのに、この日は雨だからか、1台も止まっていない。幸い、乗り場に人もいなかったので、車が来れば1番だし、大丈夫と、傘をさして待っていた。

 

ところが10分経っても20分経っても車は来ない。約束の時間に遅れそうで、少し焦ってきたとき、駅の方向から50代の会社員風の男が来て、「私が先に待ってた」と怒気を含んだ声で偉そうに言う。

 

「待つべき乗り場はここでしょ」とかえすと「雨だろ。駅のひさしの下で待ってたんだ」と当然のように言う。「そんなのわかるわけない。理屈になってない」とやり取りする間も、スーツを着た企業の管理職風の恰幅の男性は、いらいらと腕時計をみている。たぶん、私の目的地と同じところに、同じ時間に行くのではないか、そうなら立場上、あまり品のない言動はできないぞと思ったところに、車が滑り込んできて、彼は当然のように先に乗り込んで去った。