2017年2月20日 (月)

反対尋問

前回証人尋問について感想を述べました。

遥かに昔です。

今回は、その続きで反対尋問について、述べます。

 

映画やドラマでは、一番ドラマチックですよね。

 

被告人の矛盾をつきつけ、狼狽する姿。

新たな証拠をつきつけ、証人が「嘘をついていました」

 

かっこいいですよね。

 

でも、そんな展開ほとんどありません。

私には、技術が拙いのか、ありません。

 

反対尋問は何を目指すのか、

理想としては、反対尋問は誘導尋問だとされます。

つまり、相手の答えをコントロールでき、それにより、相手の主張が

弾劾できれば、それが最も効果的です。

 

逆に相手の主張を重ねて言わせるような、「塗り壁」な尋問は、

ダメだと言われます。そんなくらいなら、尋問しない方がましなのですから。

 

でも、難しいのですよね。

本当に反対尋問は難しい。

そこで、私は、かっこよく矛盾を導くという尋問スタイルを辞めてみました。

自分ができないだけなので。

むしろ、自分の立証目標の範囲の中で

(あ、これ重要です。これ準備がひたすら必要です)

相手と会話することを心がけています。

すると、思わず親身な会話の中から、本音やこちらの言い分に沿うかのような発言がでてきます。

 

これ結構でてきます。

 

ここからが大事です。

そのとき、私、思わずという感じで、

裁判官と目を会わせます。

この目があったとき、無言で会話が裁判官と成立します。

この互いの会話が成立したとき、これが醍醐味です。

 

全然ドラマチックじゃありません。

でも面白いです。

是非尋問をご覧になってみてください。

醍醐味を感じるには

反対尋問は難しい…本当にそう思います。外国映画のワンシーンで観るような尋問に憧れていました。自分なりの獲得ポイントがあって、争っても仕方のないような客観性の高い事実をベースに事実を積み重ねていく、この作業も含め、緻密な事前準備があってこその醍醐味だと日々痛感します。

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