Q 小学2年と中学1年の子ども2人を育てる知人の女性が離婚を考えています。今後、養育費はどのようにして請求したらいいのでしょうか。仮に、養育費の支払いが滞った場合は、どのように対応したらいいのでしょうか。注意点と対策を教えてください。

 

 

A 2人の子どもを育てていくとなれば、かなりのお金が必要になりますので、養育費はとても大切ですね。

養育費の話し合いについては、夫と離婚の合意をして離婚届を役所に提出してからでも法律的には遅くはありません。

 

ただ、離婚をした後に養育費の話し合いをするとなると、元夫が積極的に話し合いに応じてくれないことも考えられます。

すると、ずるずると時間だけが過ぎ、なかなか養育費のことが決まらないということにもなりかねません。

 

 ~親族であれば家裁に申し立てを~

 

 

Q 親族が認知症になりました。成年後見制度があると聞いたのですが、どういう制度ですか。また、どのようにして依頼すればいいのでしょうか。

 

A 成年後見制度は、認知症などで判断能力が不十分になった人たちをサポートするため、後見人が不動産や預貯金などの財産管理、介護サービスの手配などを行う制度です。

 

認知症になると、物忘れの症状から自分の財布や通帳がどこにあるのか分からず、金銭管理がうまくできなくなることがあります。また、自分に不利益な契約であっても理解できずに契約を締結してしまうなど、経済的な被害に遭う恐れもあります。それでも、家の中や施設で閉じ込められて生活するのではなく、社会の中で生活し続けたいというのは、誰しもが願うことではないでしょうか。後見人は、その人の意向や生活状況に気を配りながら、その人らしい暮らしを支援する役割を担います。

 

Q 携帯電話をインターネットに接続して遊ぶ「無料オンラインゲーム」を巡るトラブルが相次いでいるそうです。もし、そうしたトラブルに巻き込まれた場合、どうすればいいのでしょうか。

 

 

A 近時、スマートフォンの普及に伴い、オンラインゲームを利用する人が増えています。これは、ゲームソフトをダウンロードして利用者登録を行えば遊ぶことができ、基本的な機能が無料であることが多いです。しかし、アイテムなどの入手は有料で、実際にはアイテムを購入しなければゲームを有利に進めることができない、というゲームが多いのが実態です。また、一旦利用登録すれば、電話代金と一緒に支払ったり、親のクレジットカード番号を利用したりして、比較的簡単に決済ができてしまいます。このため、子供が親に無断で有料アイテムを次々と購入し、高額の請求が親の元に突然届く、というトラブルが生じています。

 

Q 体罰を巡るニュースを読むことが多いのですが、万が一、子どもが体罰にあったとしたら、どのように対応すればいいのでしょうか。

 

 

A 学校での体罰は学校教育法11条で禁止されています。スポーツのクラブなどでの体罰も指導の名の下に行われたものであったとしても、暴力にほかならず明確に違法です。「厳しい指導」と「体罰・暴力を伴う指導」はまったく異なるもので、体罰や暴力は、子どもの人権を侵害し、違法なものです。

 体罰を受けた場合などの対応としては、教師や学校長、クラブの運営責任者らに対し、体罰の事実を申告し、調査・説明や改善要求を行うことが基本となります。これまで、スポーツ指導の中では、「熱心な指導」の名の下に、時に体罰が事実上容認されてきた環境があり・そうした環境の中では、申告すること自体が困難な面がありました。

 しかし、高校の部活動の体罰事件や報道を通じて、体罰が許されないことが明確に認知されるようになっています。体罰防止に向けてのさまざまな取り組みも始まっており、積極的な対応が期待できる状況が生まれてきています。