弁護士の放課後 ほな行こか~(^o^)丿 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/193 ja 貧困とは? http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/193/entry/2418 <p>寒さが厳しい季節になってきましたね。</p> <p>&nbsp;</p> <p>さて今日のテーマは「貧困」です。</p> <p>「貧困」という言葉を聞いて皆様はどのようなイメージを持たれるでしょうか?</p> <p>この寒空の下帰る家がなく路上で生活をしている人、日々の食事すら満足にとれずに飢えている人は「貧困」だと多くの人が思うと思います。</p> <p>では、家はある、3食食べられる、でもお金がなくてずっと同じものしか食べられない人、あるいはバランスのとれた食事を食べられない人、携帯電話を持てない人、町内会の集まりなどに参加できない人、子供にクリスマスプレゼントを買ってあげられない人などなど、、、</p> <p>こういう人たちは「貧困」ではないのでしょうか?</p> <p>&nbsp;</p> <p>実は、「貧困」という概念については、ずっと以前から研究がされてきて、どんどんその概念が変わってきているのです。</p> <p>&nbsp;</p> <p>昔は、「絶対的貧困概念」というものがありました。これは、貧困というのは、生きていくために必要な栄養をとることができない状態、つまりお金がなくて生きるために必要な食料を得られないような状態を指すという考え方です。このような考え方が出てきた背景には、実際にこのような状態に陥っている人がたくさんいたという事情がありました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>その後、時代は流れ、「相対的貧困概念」というものが出てきました。これは、貧困というのは、その人が所属している社会で、いわば「当たり前の」食事を食べられなかったり、社会的な諸活動に参加できなかったり、快適な生活を送るための必要な生活資源を持っていない状態をさすというものです。つまり、生きるために必要な食料を得ることができていても、お金がなくてずっと同じものしか食べられなかったり、食事の質が悪かったり、生活必需品と言われているような家具を持っていなかったり、そういう状態は貧困なんだという考え方です。</p> <p>&nbsp;</p> <p>さらに現在では、社会のいろいろな活動に参加できず社会から疎外され孤立化している状態が貧困だという考え方もあります。この考え方について今日は詳しく説明できませんが、これについては、1999年にイギリスで行われた調査(「貧困・社会的排除調査(PSE調査)」)においてひとつの指標が示されていますので、気になった方は是非インターネットで「イギリス 貧困・社会的排除調査」と検索してみてください。</p> <p>&nbsp;</p> <p>このように貧困についての考え方は社会が変化していく中でどんどん変化しています。</p> <p>上で挙げたような例は貧困なのかどうか、少し考えてみていただければと思います。</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/193/entry/2418#comments あれこれ Thu, 14 Dec 2017 14:32:09 +0000 053243 2418 at http://www.osakaben.or.jp/blog 帰ってきた「貧困問題連続市民講座」 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/193/entry/2392 <p>はじめまして。弁護士の冨田真平と申します。</p> <p>お盆も明けましたが、毎日暑い日が続いていますね。皆様しっかり水分をとって熱中症にお気をつけください。(かくいう私は、部屋のクーラーが壊れているため、毎日寝苦しい夜を過ごしております)。</p> <p>&nbsp;</p> <p>さて、今日は、帰ってきた「貧困問題連続市民講座」のご案内です。</p> <p>&nbsp;</p> <p>皆様は今、日本の貧困率がどのくらいかご存知でしょうか?</p> <p>&nbsp;</p> <p>2015年の日本の相対的貧困率は15.6%で、先進国の中でもかなり高い数字になっております。また、ひとり親世帯の相対的貧困率に至っては、なんと約5割!つまり、国民の約7人に1人が、ひとり親世帯に至っては約2人に1人が「貧困」と呼ばれる状態に陥っているのです。</p> <p>&nbsp;</p> <p>このように貧困が広がる日本社会で、貧困問題についてどのように考え、取り組んでいけばいいかを、各分野に詳しい講師の方々をお呼びし、市民の皆様と一緒に考える―それが貧困問題連続市民講座です。</p> <p>&nbsp;</p> <p>前回の連続講座は、<span>2010年8月から約2年にわたって計30回近く開催され</span>、毎回豪華な講師陣をお呼びし、多くの市民の皆様に参加いただきました。皆様の中でももしかしたらこの講座に参加いただいた方がいらっしゃるかもしれません。</p> <p>&nbsp;</p> <p>その貧困問題連続市民講座を「貧困問題連続市民講座 リターンズ」と題して今年の8月から再び開催することになりました。</p> <p>記念すべき第1回目は、今月の9日に行い、藤田孝典さんを講師にお招きして、日本社会の貧困の全体像についてわかりやすく解説いただきました。当日は、115人の方にご参加いただきました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>第2回目は、10月3日午後6時30分より、奨学金をテーマにこの問題のプロフェショナルである弁護士の岩重佳治さんをお呼びしてご講演いただく予定です。</p> <p>(詳細はこちら(<a href="http://www.osakaben.or.jp/event/2017/2017_0809_1003.php">http://www.osakaben.or.jp/event/2017/2017_0809_1003.php</a>)をご覧ください。 )</p> <p>&nbsp;</p> <p>今後もおよそ2か月に1回のペースで、奨学金や子供の貧困、住宅問題、生活困窮者自立支援制度、社会保障を支える財政論の問題などについて講師をお呼びして開催する予定です。</p> <p>&nbsp;</p> <p>皆様もぜひ足をお運びください。</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/193/entry/2392#comments 大阪弁護士会、弁護士のこと Thu, 24 Aug 2017 04:08:35 +0000 053243 2392 at http://www.osakaben.or.jp/blog