弁護士の放課後 ほな行こか~(^o^)丿 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25 ja 同期 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/2078 <p>今日,午前中に京都の同期が事務所に突然やってきました。<br /> 別の大阪にいる同期から「最近,中井が疲れている,大変らしい。」と聞いて<br /> 心配してわざわざ京都へ戻る前に尋ねてきてくれました。<br /> 同期ってありがたいなぁ,としみじみ思いました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>これ以外にも,他の同期にも色々迷惑をかけているのですが,<br /> 見捨てられることもなく,本当に助けてもらっています。</p> <p>&nbsp;</p> <p>弁護士や裁判官,検察官の大部分は,<br /> 司法試験に合格して,一定期間,司法修習を受けます。<br /> 私たちの時は,4月に埼玉県の和光市に集合して2か月(前期修習),<br /> その後各地に散らばって1年間(実務修習),<br /> また和光市に戻って2か月(後期修習)。<br /> その間,同期は,立派な法曹になるため,お互いに助け合い,傷をなめあい,<br /> 時に足を引っ張り合い,切磋琢磨し,充実した時間を過ごしていきます。<br /> 私なんかにとっては,一番楽しい時期でした。</p> <p>ただ,最近は,この同期の関係も色々変わってきているようです。</p> <p> 司法制度改革の中で,前期修習がなくなり,<br /> いきなり実務修習から始まるようになったため,クラスのつながりなどが薄くなったり,<br /> そもそも人数が多いため,接点がない人が増えているようです。<br /> 合格者の多い法科大学院出身者であれば,そのときの知合いがいるでしょうが,<br /> 合格者の少ない法科大学院出身者であれば,全然知合いがいない状態からのスタートになります。<br /> 弁護士登録後をみても,ソクドク,ノキベンが増えてきて,<br /> そういった人たちの中には,同期とのつながりが無い人が増えてきています。</p> <p>&nbsp;</p> <p>以前にもご紹介しましたが,大阪弁護士会では67期の新人弁護士向けにグループ別交流会を実施するようになりました。<br /> ただ,同期のつながりを作るには,まだまだ不十分な点も多く,<br /> 私たちの時代のような同期のつながりを作ることが難しい状況は,あまり変わっていないかも知れません。</p> <p>&nbsp;</p> <p>弁護士の仕事は,意外としんどいことが多く,なかなか大変です。<br /> まあ,弁護士にまで依頼しなければならないトラブルを抱えた皆さんのために働くのですから,<br /> そもそも楽な仕事出ないのは当たり前なのですが。<br /> そんなしんどいことが続いたときに,相談したり,<br /> 助けてもらったりする一番の相手が同期なのですが,<br /> そこのつながりが薄くなっている現状には不安を感じます。</p> <p>この問題は,実は単に弁護士だけの問題ではありません。<br /> 一人の弁護士には,多くの依頼者がいます。<br /> 一人の弁護士がつぶれると,多くの依頼者に迷惑をかけることになってしまいます。<br /> そうならないようにするためにどうすれば良いのか。<br /> いろいろな要因が絡んでいるので,難しい問題ですが,<br /> これからも考えていきたいと思います。</p> <p>&nbsp;</p> <p>まあ,でも,同期はいいもんですよ。本当に。</p> <p>&nbsp;</p> <p>クリスマスと全く関係の無い投稿ですが,</p> <p>良いですよね?</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/2078#comments Thu, 24 Dec 2015 07:47:18 +0000 035313 2078 at http://www.osakaben.or.jp/blog 今年の司法試験合格者数 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/2029 <p>9月8日に,今年の司法試験の合格発表が有りました。</p> <p> 司法試験や法曹養成とは直接関係が無い(と私は思っていますが)話題で耳目を集めましたが,予備試験組が合格者の1割を超えるなど,考えさせられることが今年も色々ありました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>その色々のなかで,合格者数について考えてみました。</p> <p>昨年の司法試験の合格者数は,1810人で,前年より239人減少し,「1割も減った。」と話題になっていました。<br /> 法曹養成制度改革推進会議が平成27年6月30日付で発表した「法曹人口のあり方について(検討結果取りまとめ)」では,「1,500人程度にまで縮小する事態も想定せざるを得ない。」「司法試験合格者数が1,500人程度の規模を下回ることになりかねない。」と行った表現があった事から,どれぐらい減少するのだろうと思われていたようです。<br /> 昨年合格の68期から,実務修習前に埼玉県和光市で2週間,事前研修が実施されるようになった事からも,司法研修所のキャパシティにあわせて1,500名程度に減らされるのでは無いか,との憶測もありました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>ふたを開けてみると,今年の合格者数は1850人で,昨年から40名増加しました。推進会議の取りまとめ発表自体が試験後であり,今年の結果には影響していないのだろうとおもわれます。</p> <p>では,合格者数減は,このあたりで底を打ったと言えるのでしょうか?<br /> 推進会議が合格者の縮小に言及したのは,需要と供給のバランスが崩れている現状を受けてのものだと思われます。<br /> 裁判所の一般民事事件や破産事件が減少していることは,大阪の坂野真一弁護士が今年の2月頃から何度かブログで紹介されています。(ちなみに,そこであげられた数字は,私も所属委員会のMLで見たことがある物で,根拠のある物。)<br /> 推進会議は,「社会の法的需要に応えるために,今後もより多くの質の高い法曹が排出され,活躍する状況になることをめざすべきである。」</p> <p>弁護士が増えても,潜在的な法的需要が顕在化することは無いのでしょう。<br /> いわゆる「ゼロワン地域」は,公設事務所の設置などで今年の7月には解消され,弁護士へのアクセスが困難であることは,ある程度,解消されています。<br /> 弁護士数以外に「司法アクセス」を困難にしている事情があるのでは無いでしょうか。</p> <p>&nbsp;</p> <p>いずれにしても,司法試験の合格者数がこれ以上増えていくことは,なさそうです。</p> <p>&nbsp;</p> <p>もう一つ気になるのは,推進会議があげた1,500人という数字です。<br /> この数字は,旧60期(平成17年合格)が,およそ1,500人だったことから,一つの基準として言われることが多いようです。ただ,その数字には,現実の需要等の分析など,何らかの根拠がなく,イメージだけ,「これぐらいじゃないの」という数字でしかないように思えます。だからこそ「司法試験合格者数が1,500人程度の規模を下回ることになりかねない。」という事にもなるのだと思います。</p> <p>合格者数が減ったとしても,これまでの合格者増で弁護士業界が受けた影響は,しばらくは残ると思います。</p> <p>あと,今回の合格者数を見て,今ロースクルーにいる人たちや,今後,ロースクールへの進学を考えていた人たちがどういう風に感じたのか,そのあたりが知りたいです。合格者が減ったことでさらに受験者が減るのか,それとも,就職が楽になりそうだとおもって増えるのか,この程度の減少では就職難に影響は無いだろうかと,やはり減るのか。<br /> まだまだしばらく,生の声を聞かせて欲しいところです。</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/2029#comments Thu, 17 Sep 2015 08:16:41 +0000 035313 2029 at http://www.osakaben.or.jp/blog グループ別交流会 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1962 <p>大阪弁護士会のあらたな企画として,</p> <p>新人弁護士さんのグループ別交流会を立ち上げました。</p> <p>&nbsp;</p> <p> 新人弁護士を20人ぐらいのグループに分け,<br /> 年に数回,勉強会と懇親会を開くことになりました。</p> <p>ちなみに,今日がその第1回目です。</p> <p>&nbsp;</p> <p>かつて,弁護士の登録者が少なかった頃は<br /> 大阪弁護士会の会員も少なく,お互いの顔が見えて,<br /> 色々相談したりもできたようです。</p> <p>ですが,最近では毎年の登録者が200人近くにもなり,<br /> 司法修習のかたちも変わり</p> <p>同期同士のつながりも弱くなってきているようです。<br /> 同期でも,顔と名前が一致しないという人も結構います。<br /> 私みたいにソクドクしてしまい,</p> <p>ボス弁やアニ弁,アネ弁に頼れない人もいます。</p> <p>&nbsp;</p> <p>そんななかで,少しでも他の人とつながりを作ることができれば,<br /> 同期と少しでも知りあうことができればと,<br /> 今回のような企画が立ち上がりました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>今日は,6時半頃から勉強会をやって,<br /> その後,懇親会を予定しています。</p> <p>皆さんからどんな話が聞けるのか,それを楽しみに,<br /> 第1回目に就職支援委員会副委員長として参加してきます。</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1962#comments Tue, 16 Jun 2015 09:36:25 +0000 035313 1962 at http://www.osakaben.or.jp/blog 弁護士は「特別な仕事」か? http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1864 <p>&nbsp;</p> <p>(弁護士の使命)<br /> 第一条 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。<br /> &nbsp; &nbsp; 2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。</p> <p>&nbsp;</p> <p>いきなり,条文の引用から始まりすいません。</p> <p>&nbsp;</p> <p>60期の中井でございます。</p> <p>今日の投稿に関係するので,冒頭にあげてみました。</p> <p> &nbsp; &nbsp;&nbsp;<br /> &nbsp; あまり,世間では話題になっていませんが,関東の弁護士会で,副会長選挙に登録4年目の弁護士が立候補し,若手の立場から政策提言をなされたようです。伝聞でしかないので,具体的な提言内容についてはコメントできません。ただ,個人的に色々と考えるきっかけにはなりました。<br /> &nbsp;&nbsp;<br /> &nbsp; その中で考えたのが「弁護士は特別な仕事なのだろうか?」という事です。<br /> &nbsp; 弁護士は,何も特別な仕事ではなく,法的サービスを提供するサービス業に過ぎないという考え方があるように思います。とくに,司法修習について給費制が否定され貸与制に変わって以降,弁護士の側にも強くなっているように感じます。確かに,「修習生の大半は,弁護士になるのだから,個人的な資格を取るのに給料を出す必要はなかろう」などと言われれば,そのような気持ちが出てくるのも分らないではないです。<br /> &nbsp;&nbsp;<br /> &nbsp; ですが,個人的な結論としては,やはり弁護士は「特別な仕事だろう」と思います。根拠は,最初にあげた「弁護士の使命」に関する条文の存在です。他の専門職,隣接職種で,第1条に「使命」をあげているものは見当たりません。ざっと見たところ,税理士法の第1条が「使命」をあげていますが,司法書士法,行政書士法,社会保険労務士法など,その第1条は「目的」であることが多いようです。<br /> &nbsp; 確かに,弁護士の仕事としては,ここの依頼者に対する法的サービスの提供が中心であり,そこだけ捉えれば,決して特別な仕事ではないと思います。ですが,弁護士は,弁護士法上の一般的な「使命」を負っている訳ですから,その意味でやはり「特別な仕事」だと思います。弁護士法1条が定められるにあたっては,それなりの経緯があり,理由があるのだと思います。「弁護士は,単なるサービス業に過ぎない」のであれば,この弁護士法第1条が定められた趣旨に対する反論が必要だと思うのですが,このことに言及されている意見は,あまり見たことがありません。<br /> &nbsp;&nbsp;<br /> &nbsp; ちなみに,弁護士が「特別な仕事」であることと,「特権的であるべきこと」とは,本来無関係だと思います。ただ,「特別な仕事」をする上で,経済的な基盤が必要なのも事実であり,そこが弱くなっているのかも知れません。司法事務の独占(弁護士法72条)との関係,他士業に業務範囲の浸食,法曹人口問題,法曹養成制度など,いろいろ絡めて考えなければいけないのですが,複雑すぎて,なかなか上手くまとめられません。<br /> &nbsp;&nbsp;<br /> &nbsp; ただ,単なるサービス業で終わることのできない何かが弁護士のお仕事にはあるように思うのですが。皆さんは,どう感じられますでしょうか?</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1864#comments Tue, 10 Feb 2015 07:38:31 +0000 035313 1864 at http://www.osakaben.or.jp/blog 司法と福祉の連携 http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1785 <p>中井でございます。</p> <p>&nbsp;</p> <p>一度,投稿したネタがかぶってしまったので,</p> <p>慌てて書き直しています。</p> <p>&nbsp;</p> <p>&nbsp;</p> <p>え~,どうしましょうか・・・。</p> <p>&nbsp;</p> <p>&nbsp;</p> <p>ちょっと前に,</p> <p>京阪沿線のとある市にあるミニFMにお呼ばれしてきました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>お話しした内容は,</p> <p>もっぱら,障害者の刑事事件についてでした。</p> <p>&nbsp;</p> <p>大阪弁護士会では,今年の6月から,</p> <p>障害のある被疑者・被告人について,</p> <p>福祉的なフォローが必要な人について,</p> <p>そのフォローをすることで,単純に刑務所に送るのではなく,</p> <p>再度,社会の中で暮らしていこう,と言う取り組みを行っています。</p> <p>&nbsp;</p> <p>元々,大阪弁護士会では,</p> <p>障害者刑事弁護の研修を行い,</p> <p>知識のある弁護士を派遣する様にしていました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>ただ,弁護士だけでは対応できないことも多く,</p> <p>福祉職の皆さんの支援を受けることが必要でした。</p> <p>以前は,特定の弁護士しか福祉職とのつながりがなく,</p> <p>結果,福祉の支援につながらない当事者も多く,</p> <p>再犯の防止も余り考えられていませんでした。</p> <p>&nbsp;</p> <p>&nbsp;</p> <p>そのあたりをシステムとして動かすようになりました。</p> <p>&nbsp;</p> <p>この活動は,実は,</p> <p>これまでの刑事弁護活動の範囲を超える部分があります。</p> <p>&nbsp;</p> <p>なかなか大変な事なのですが,</p> <p>少しずつでも広げていきたい活動です。</p> <p>&nbsp;</p> http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/25/entry/1785#comments Tue, 30 Sep 2014 08:21:00 +0000 035313 1785 at http://www.osakaben.or.jp/blog