大阪弁護士会について

令和2年度 役員就任のご挨拶

会長 川下清
会長 川下 清
副会長 若杉洋一
副会長 若杉 洋一
副会長 阪口祐康
副会長 阪口 祐康
副会長 岩本朗
副会長 岩本 朗
副会長 溝内有香
副会長 溝内 有香
副会長 澤田有紀
副会長 澤田 有紀
副会長 米倉正実
副会長 米倉 正実
副会長 森直也
副会長 森 直也

私たち8名は、このたび2020年度(令和2年度)の大阪弁護士会の会長及び副会長として、4月から1年間、大阪弁護士会の運営を担っていくことになりました。
そこで、私たちの抱負の一端を述べ、皆様への私たちのご挨拶とさせていただきます。

「誰ひとり取り残さない あらゆるひとに弁護士の力を」

今年度私たちが掲げるスローガンです。社会のあらゆる立場の市民・企業に対し、とくに社会的に弱い立場にある人びとに対し弁護士が力をつくし、民事・刑事・行政のあらゆる場面に法の支配をおよぼし、ひとりひとりが、より良く生きることのできる社会の実現を目指して行きたいと思っております。これは、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」におけるSDGs(持続可能な開発目標)の理念に深く共感し、市民・企業・自治体・国とともに、この理念をいっそう推し進めて行きたいとの趣旨によるものです。

具体的な取り組み

1 日本社会の多様化による法的ニーズへの対応の充実
(1)外国関連

大阪に日本国際紛争解決センターが開業しました。インバウンド観光客が激増しています。特定技能制度の新設によって外国人労働者の受入れが増加すると予想されます。家族の帯同も一定の範囲で認められるようになってきました。外国人、外国とつながりのある人々が増加しています。これらの人々を適切な労働環境、就学環境で受入れて、紛争が生じればこれを適切に解決していくことが求められます。

これらに対応できる弁護士の人材育成、外国人・外国企業に対する相談体制の整備(ワンストップセンターへの協力も含みます)を進めます。


(2)多文化共生社会の構築に向けた活動

男女共同参画の考え方が社会に浸透するようになり、LGBTや同性婚に対する社会の理解と受容も進んで来ました。ハラスメントについての認識が進み、防止の努力が当然視されるようになってきました。

今後、LGBTであることをカミングアウトする人が出たときの対応に迷う企業も多くなると思われます。円滑に受容・包摂していくためのアドバイス、男女共同参画・ハラスメント防止等についてアドバイスをし、被害事案を調査し、又は被害者救済業務を担当する人材を提供し、相談体制を整備していきます。

2 刑事司法の改善と弁護人立会権の実現

日本の刑事司法制度における「人質司法」の実態、取調べに弁護人の立ち会いが認められないことなどが世界中に認識されるに至り、先進国の一般水準から乖離していることが露わになりました。

四半世紀をかけた取調べの可視化運動はようやく成果を上げたばかりですが、これにとどまることなく、新たな運動に取り組まなければなりません。 取調べに弁護人の立会いを求める権利の確立に向けた運動の体制を整備すると共に、具体的に立会いを求める活動を行う会員に対して支援を行う仕組みを検討します。

3 司法アクセスの改善

市民の情報収集におけるインターネットの重要性が圧倒的になっています。本会のネットによる情報収集に対する対応は残念ながら遅れています。市民がネット上でも本会が提供するサービスを利用しやすくなるよう改善していくことに取り組みます。


(1) 分野別登録弁護士制度の改善・拡充

分野別登録弁護士制度がスタートしました。これをさらに市民にとって利用しやすい、利用されるものに改善していくことが必要です。具体的には、分野の拡充を図ります。


(2) アウトリーチ(弁護士が出かけていく活動)の推進

本会のアウトリーチ活動をさらに積極的に推進し、本会の活動として、社会の中で埋もれている法的ニーズに応えていく活動を引き続き行います。


(3)法律相談は弁護士へ

弁護士は、法律専門職として、長い伝統と豊富な経験と知識を蓄積しており、弁護士法においても、法的紛争の解決にあたる権限(法律事務取扱い)は、原則として弁護士のみが有することとされています。

市民・企業の皆様に弁護士に気軽に法律相談をしてもらい、適正かつ妥当な助言を行えるよう、一層努力を尽くすとともに、資格を有しない者による法律事務取扱い(非弁行為)の取締りと市民・企業の被害防止に取り組みます。

4 男女共同参画の推進

本会の第三次男女共同参画基本計画に基づき、弁護士を含む法曹を目指す女性を増やすところから、本会の会務運営に携わる女性会員の割合を向上させることまで、またLGBTの方々への対応を積極的に進めます。

本会の執行部における女性会員の数を2名以上にし、その状況を維持するための方策を考え、実行します。

5 少年法適用年齢の引き下げ

少年法は、成長発達途上にある少年の改善更生に大きな役割を果たしています。このような少年法の適用年齢引き下げに反対します。非行のある少年から立ち直りの機会を奪い、取り残すことはあってはなりません。

6 憲法と人権

冒頭に述べました「誰ひとり取り残さない」という考え方は、ひとりひとりを平等に尊重するという日本国憲法の人権保障の理念でもあります。

我々弁護士にとって、憲法は基本的人権の擁護と社会正義の実現という使命を果たす上で、その価値判断の基準となる大切なものです。

個人の尊重、立憲主義、恒久平和という日本国憲法の原則を頑固に守っていきたいと考えます。

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