雨の日のリスク管理
土曜の朝、少し都心を外れた駅に降り、目的地までタクシーで行こうと思った。車で5分。しかし、いつもは駅前のタクシー乗り場に2.3台の待機車がいるのに、この日は雨だからか、1台も止まっていない。幸い、乗り場に人もいなかったので、車が来れば1番だし、大丈夫と、傘をさして待っていた。
ところが10分経っても20分経っても車は来ない。約束の時間に遅れそうで、少し焦ってきたとき、駅の方向から50代の会社員風の男が来て、「私が先に待ってた」と怒気を含んだ声で偉そうに言う。
「待つべき乗り場はここでしょ」とかえすと「雨だろ。駅のひさしの下で待ってたんだ」と当然のように言う。「そんなのわかるわけない。理屈になってない」とやり取りする間も、スーツを着た企業の管理職風の恰幅の男性は、いらいらと腕時計をみている。たぶん、私の目的地と同じところに、同じ時間に行くのではないか、そうなら立場上、あまり品のない言動はできないぞと思ったところに、車が滑り込んできて、彼は当然のように先に乗り込んで去った。
幸い、その後まもなく次の車が来て、予定到着時間ぎりぎりに目的地に着くと、案の定、エレベーターホールにその男性らしき人がいて、私がホールに入ると、さっと目を背けて、同じエレベーターに乗らず1台遅らせた。
その後、暇な時間にタクシー乗り場の順番待ちの法的権利などに思いを巡らしたものの、考えてみれば、これは単にマナーの問題であって、違法性はないので、私が正しいと言い張っても仕方ない。しかし、この男性、きっと会社ではパワハラを炸裂しているんだろな。そんな顔だ。
で、この日はその後リスク管理の話を伺った。あらゆるリスクを想定し、それに対応できる準備が必要云々。
・・・ってことは、私も彼も雨の日の、しかも桜のシーズンのタクシー事情をきちんと把握せず、これだけの時間的余裕があれば大丈夫と安易に考えて行動していたわけで、リスク管理が全然できていなかったという点で、われわれは同類ってことかぁ。いやいや、あらゆる場が学びの場である。
でも、やっぱりタクシー乗り場から10ないし20メートル離れたところで待っていて「俺が先に待っていた」という理屈は普通理解できないと思う。
これから梅雨の時期になりますね
雨宿りしているなら、タクシー乗り場に自分の傘をおいて順番を示しておくなり、合理的に順番を表明する方法はいくらでもありそうなのに…、と思ってしまいました。
これから梅雨の時期、雨の日のリスク管理、私も心掛けます。
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