21世紀のダムナティオ・メモリアエ? アメリカで流行する名称変更運動
前回の投稿に引き続き、私は只今アメリカに留学中です。
そして、その留学先のカリフォルニア大学バークレー校の法科大学院は、ボルト・ホール(Boalt Hall)という建物で開講されており、ボルト・ホールは学校の愛称ともなっていました。しかし、この度、この愛称の廃止が決定され、建物の名前自体も改名されることが検討されています。
なぜこういうことが起きたのでしょうか?
312名、世界における1年間の殉職弁護士数
私は現在、カリフォルニア大学バークレー校のロースクールに留学しています。先日、殉職した人権派弁護士(human rights defender)の名前を読み上げて追悼するイベントがあり、私も一学生として参加しました。
そこで知ったことは、2017年だけで世界では312名の人権派弁護士の殉職が報告されているということでした。
(NGO団体Front Line Defendersによる調べ https://www.frontlinedefenders.org/en/resource-publication/annual-report-human-rights-defenders-risk-2017)
日本でもオウムによる殺害事件等の痛ましい例が過去あるものの、海外では昨年だけで3桁の人数が殺害されているとは思いもよりませんでした。
長崎控訴院について
前回このブログを担当したとき、映画「この世界の片隅に」について、簡単な感想(http://www.osakaben.or.jp/blog/posts/138/entry/2324)を書かせていたただきました。かかる投稿は、更新直後に多数のアクセス数をいただいたに留まらず、先週頃には、本ブログ内記事中アクセスランキングが再び1位になりました。
「この世界の片隅に」は、現在、TBS系列で連続ドラマが放映され、昨年の映画にシーン追加した新装版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の上映も、発表されています。
ランキングが返り咲いたのも、一連の動きが反映されたものと思われます。
いちファンとしては、息の長いコンテンツとなったことは、嬉しい限りですが、その余波で、拙稿までアクセスが増加するというのは、逆にやや恥ずかしい思いです。
そんな中、弁護士会より、偶然か今年は8月9日を当ブログの執筆日に割り当てられました。
映画「この世界の片隅に」と「録事」というお仕事
先日、「この世界の片隅に」という映画を観ました。
この映画は、戦時中の呉を舞台とした、同名のマンガを原作とするアニメーション映画であり、昨年の公開当初は上映館も少なかったのですが、口コミで人気が広がり、ロングランヒットとなっています。
この映画は、クラウドファンディングという、わかりやすく言うとインターネット上で賛同者から寄付を集めて製作資金とする新しい手法により、製作されており、その点でも、極めて異例なヒットでした。
まだ上映中なこともあり、詳しい内容に触れるのは控えようと思いますが、太平洋戦争という難しい話題を扱う映画でありながら、明るい性格の主人公(浦野すず)の日常の描写を中心に、笑い話を交えながらストーリーが進み大変おもしろい作品でした。
他方で、一見明るく日常生活が行われているなかで、徐々に戦争の惨禍が迫ってくる描写があちこちに挟まれており、やがてそのことに気づかされてハッという気持ちになるという、中々怖い作品でもありました。