はじめまして。

大和克裕と申します。
何を書いても良いとのことですので、今日は本の紹介をしたいと思います。
 

既に様々なところで紹介されているのでご存じの方も多いと思いますが、
  「こんな日弁連に誰がした?」
という本です。
 著者は、2月14日のブログを書かれた小林正啓先生です。
事前に本の紹介を書きますよと言ったら、こんなとこで書くなと職権を発動してでもストップをかけそうなので、本人には内緒で紹介します。

 

小林先生とは、一昨年の日弁連会長選挙で宮﨑会長の政策を作る作業を一緒にさせていただきました。
今年の選挙でも争点となっている法曹人口問題ですが、当時は「2010年3000人」をどうするのかが争点でした。

今年の会長候補がお二人とも「2010年3000人」どころか合格者3000人すら実現しないことを当然の前提とする政策を掲げられているのを見ると隔世の感がします。

宮﨑会長も頑張られたということでしょうが、2年で変わるもんですねえ。

 

当時私は「2010年3000人」反対の立場から好き放題言わせてもらいましたが、松森先生、夏住先生、竹岡先生といったまとめ役の先生方が、小林先生のみならず、まだ登録10年に満たない弁護士だった私や2月2日のブログを書かれた中嶋先生らの若手の意見を正面から受け止めて真剣に議論し、政策に結びつけていただいたことが嬉しかったです。

若手は立派な先生方が自分の意見をちゃんと聞いてくれるだけで嬉しいもんなんですよ。
 

この日弁連会長候補の政策を作るという作業は、理想と考える政策とそれを許さない現実(マスコミが形成する世論や会員の本音)との妥協点を、「選挙情勢」という日々刻々と変わるものとにらめっこしながら探る作業でした。

ですから選挙公報や政策誌を見て「何を言いたいかわからん」とか「弁護士の書いた文書とは思えん」とか思われた方も多いと思いますが、変化していく妥協の産物なので作成者の筆の乗りが悪いのはしかたありません(でも、小林先生はこのような悪文には我慢できなかったようで、何度も修正されていました)。

 

話が脱線してしまいました。本の紹介に戻りましょう。
この本は、政策形成の議論をする中で、なぜ日弁連がこんな状況になってしまったのかについて疑問を感じられた小林先生が、ご自身で資料を集めて調べられ、その結果をブログに連載されたものに加筆されて本にまとめられたものです。

決して日弁連の正史には残らない、忘却の彼方に葬り去りたいであろう歴史が、あくまでも選挙とは無関係の立場から書かれています。
 

本として出版されたので、表現がブログよりもかなりマイルドになっています。

私はブログの連載の方が面白かったなあ。

今でもブログの連載は消さずに残されているようなので(本を書いたからって消さないで下さいね)、興味のある方はご覧になられればと思います。

ブレンドや割り水がされていない小林先生の「無濾過生原酒」が飲めます。

一度お試しを。
 

 小林先生、印税が入ったら飲みに連れてってくださいね。

760円(税別)の価値あり!

余計な宣伝をするなと小林先生からお叱りを受けそうですが、本書は、日弁連が辿ってきた道を理解するのに役立つだけでなく、弁護士が真に果たすべき役割であるとか、その仕事の魅力や誇りについてまで気付かせてくれるヒントがいっぱいです。 日頃の業務で疲れた(?)若手弁護士の皆さんにもお勧めです。

産経ニュースでも取り上げられています。

小林先生の事務所HPでの連載時から楽しく読ませていただいておりました。ただ,その圧倒的分量に負け,なかなか通読できなかったのですが,今回,新書のかたちで再構成していただいたおかげで,すごくよくわかりました。組織としての日弁連の脆弱さ,非常に根深い問題ですね。法曹一元と八紘一宇がほぼ同時期に生まれたということも初めて知りました。 なお,小林先生のご著書が産経ニュースに紹介されていました(「日弁連」の歴史をひもとく新書 大阪の弁護士が出版) http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100302/trl1003022230016-n1.htm

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