2011年2月9日 (水)

鯨を食べよう!

 なんと10回目の投稿になります。よくまあ書いてきたもんだ。
 もうすぐ登録13年目ですし、厄年過ぎたおっさんが「若手」でもないでしょうから、そろそろ引退させてください。

 

 さて、本題の鯨です。
 鯨に関しては、感情的かつ非論理的な捕鯨反対論が、環境保護団体と称する団体によって全世界的に主張されています。
 本ブログでも向井先生が太地町のいるか漁のことについて書いておられましたが、意図的に残酷に見えるシーンを抽出して感情面から訴えかけるのが常套手段のようです。論理的思考が苦手な人はこれにコロッと騙されるのでしょう。まるでどこぞの都道府県民と一緒です。

 

 これに対し、捕鯨賛成派からは「鯨食は日本の食文化だから守るべきだ」との主張がよく出ます。
 しかし、私自身は「食文化だから守るべきだ」と言われるとちょっと違和感があります。これまで様々な理由で廃れた食文化はあるはずですし、それらはなぜ守られなかったのかとの疑問も生じます。
 それに太地町などのように、古くから沿岸捕鯨を行い基本的に地場消費しているのであれば食文化と言えると思いますが、日本国民一般にまで広げて遠洋捕鯨の鯨肉となると、それは単なる「食習慣」であって「食文化」ではないような気がします。そもそも「食習慣」と「食文化」の違いなんて感覚的なもので、「文化」と言えば崇高な印象があってIWCでアピールしやすいだけなんじゃないかと思います。
 

 でも、そういう食習慣があるからこそ、特別な事情がない限り、鯨を食べることをとやかく言われる必要はないと思います。
 その特別の事情ですが、個体数が少ないから捕獲高を制限しよう、一定期間禁猟にしよう、これは論理的に正しい主張ですし、納得できます。
 しかし、商業捕鯨が凍結されてもう25年が経ちました。もう十分でしょう。IWC科学委員会はミンク鯨については何年も前に捕獲枠を設定した捕鯨の再開は可能であるとの報告を出しています。

 

 グリーンピース・ジャパンの最新のHPでは反捕鯨活動の項目がなくなっていますが(活動紹介ビデオでは捕鯨シーンが写っているので反捕鯨活動をやめたわけではないようです)、同団体は、以前は「日本人にもはや鯨肉の需要はないから捕鯨をする必要はない」との主張をしていました。
 極端に供給が少なくなれば価格は暴騰し、それに伴い需要が少なくなるのは当たり前です。供給量がわずかになっても、それが短期間であれば供給量の増加に伴って需要は回復します。しかし長期にわたって供給量がわずかな状態になれば、後日供給量が回復しても需要そのものが消滅して回復しない状態になります。
 捕鯨問題に関して言えば、反捕鯨国や反捕鯨団体は意図的にこの長期の供給僅少状態を継続させて需要を消滅させ、捕鯨を断念させようとしているようです。
 そして、若い人に聞いてみると、多くの人が鯨を食べたことがなく、捕鯨再開に興味がないといいます。まさに反捕鯨国や反捕鯨団体の思惑どおりに事が進んでいます。
 今のうちに何とかしなければいけません。

 

 若手の皆さん、ぜひとも鯨を食べてください。そして年配の方々はぜひとも若手を鯨を食べに連れて行ってあげてください。
 おいしい鯨は本当においしいです。
 今までに私が食べた寿司の中で一番おいしかった(そして一番高かった)のは、ミナミの鯨料理店で食べたナガス鯨の尾の身のにぎりでした。
 せめてズワイガニ程度の流通量と値段が確保できれば鯨肉需要は復活すると思うのですが。
 何とかなりませんかね。 

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