弁護士の放課後　ほな行こか～(^o^)丿

　ここ２，３日，ぐっと冷え込みましたね。

　みなさん風邪などひいていないでしょうか？

　寒さに負けず，「頑張りましょう」！！

 

　・・・あ，「頑張れ」と言ってしまいましたね。

 

　先日，大阪地裁で，内科医が，自律神経失調症の患者に対し，　

　「頑張れ」等の不用意な発言をしたことで，患者の症状が悪化し復

　職が遅れたとして、６０万円の損害賠償請求が認められました。

　判旨はまだ公刊されていないので，評釈は差し控えます。

 

　

 

　ここで気になる「頑張れ」の意味。

 

 

 

 

 

 

 

　「頑張る」とは，「我（ガ）に張る」の変化であり，

　①ア途中の困難にめげず，最後までやり通す

　　 イ外圧などに屈せず，最初からの発言（沈黙）を守り抜く

　②持てる力をフルに出して，努力する

　③ある場所を占拠して絶対動かないという姿勢を見せる

　という意味だそうです（山田忠雄他編「新明解国語辞典　第５版」　　

　２００３年１月１０日第３２刷発行）。

 

　・・・どうやら挨拶代わりに使う言葉ではなさそうですね。

　

　個人的な見解として，「頑張る」ためには，時的な終わりがあること

　と，頑張ればどうなるのかという具体的な見通しが必要であると思

　います。

　したがって，終わりのないことに遭遇している人，具体的な見通し

　がたたないことを抱えている人に対して，「頑張れ」というのは，酷

　のような気がします。

　ことに，努力を重んじる日本人，たいていの人は「頑張って」いま

　す。

 

　「頑張れ」は，東日本大震災の被災者をに対する励ましの言葉とし

　ても物議を醸しました。

 

　「頑張れ」に変わる素敵な励ましの言葉を見つけたいものです。