「アナと雪」主題歌口パク動画の投稿は違法? (2014年7月12日掲載)

Q. ディズニー映画「アナと雪の女王」が大ヒットしていますよね。インターネット上では、主題歌を口パクで歌う動画を投稿するのが流行していて、中学の同じクラスの友達と「私たちもやろうか」と盛り上がっています。でも、それをお母さんに話したら、「それって著作権法違反じゃないの」って言われました。著作権って何ですか?勝手に投稿したら法律違反になるのでしょうか。

■著作物、ネットは許諾が必要

A. 基本的には、著作権者らの許諾なく無断でインターネットの動画投稿サイトに投稿すれば、違法行為になります。著作権について定める著作権法が保護の対象としている「著作物」とは、「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」と定義されています。具体的には、小説や俳句、音楽、絵画、映画、写真、ゲームのプログラムなどのことです。著作権法は、これらの著作物を、著作権者の許諾なく無断で複製したり、ネット上にアップロードしたりしてはならないと定めています。
 ご質問の「口パク動画のネット投稿」について、主題歌が収録された市販のCDを再生しつつ、口パクで歌うまねをした様子を動画撮影し、これを動画投稿サイトに投稿するという事例を前提に説明します。

まず、映画の主題歌は当然音楽の著作物です。これを、その著作権者(作詞・作曲家など)の許諾なく無断でネット上に投稿することは著作権法違反(公衆送信権の侵害)となります。また、主題歌を歌唱した歌手や、CDを製作したレコード会社も、著作権法上の「著作隣接権者」として送信可能化権を有しています。その許諾なく無断で投稿すれば、やはり著作権法に違反することになります。
このように、ご質問の口パク動画の投稿は、基本的に著作権法に違反する行為です。実際には、プロモーション効果などさまざまなことを勘案して、著作権者らがあえて問題にしないケースもあります。しかし、それは単に黙過されているだけであって、許諾されているわけではありませんので注意が必要です。
ただし、動画投稿サイトによっては、日本音楽著作権協会(JASRAC)といった著作権等管理業務団体と包括許諾契約を結ぶなどし、その楽曲については投稿が是とされているケースもあります。そのような場合は例外的に違法行為にはなりません。


<回答・坂本優弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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