通勤手当なく社食も利用不可 契約社員は格差我慢? (2014年8月23日掲載)

Q. 僕はある大手企業で2年契約の契約社員をしています。うちの会社は正社員との待遇格差がひどくて、有給休暇は取れないし、ボーナスも4分の1以下です。通勤手当も出ません。社員食堂すら利用させてもらえず、外でご飯を食べるしかないのです。仕事内容は正社員とあまり変わりないのに、契約社員だから我慢するしかないのですか。

■「不合理」禁止 専門家らに相談も

A. 同じ職場に正社員とそれ以外の社員(契約社員やパートなど)がいて、給料その他の条件に大きな差がつけられているという相談はとても多いです。会社側はそうした差を設けている理由について、「仕事の内容が違う」「責任の重さが違う」と説明する場合がほとんどでしょう。
 しかし、あなたのような契約社員や派遣社員が最近どんどん増えており、現実には正社員以上の仕事をしている人もたくさんいます。それにもかかわらず、正社員以外の扱いは低く、不安定な立場に立たされています。働いて給料を得ることは、生活にとってとても大切なことです。契約の名前が違うだけで差があっていいわけがありません。
 こうした不当な差をなくすため、労働契約法が改正されて2013年4月以降、有期契約労働者であることを理由とした「不合理な労働条件の差異」の禁止が明記されました。給料だけでなく、福利厚生や教育訓練など全ての労働条件の差が対象となります。
 禁止されるのは「不合理」な差別です。「不合理」かどうかの判断には、仕事の内容や責任の程度などが考慮されるため、給料額などについて不満がある場合には専門家に相談した方がいいかもしれません。ただし、通勤手当の支給や社員食堂の利用に差があることは、特別の事情がない限り「不合理」と判断されます。
 また、契約社員であることを英雄に年次有給休暇を与えられないのは労働基準法違反です。6か月継続勤務していて、出勤率が8割以上であれば、法律に従って有給休暇を取得できます。フルタイムで働いていない人は日数が少なくなりますが、有給休暇が全くないことはありません。
 最近は正社員として就職することが簡単ではなく、非正規社員としていろいろなことを我慢している人が多いのが現実です。あなたのように「おかしいかもしれない」と気付くことができたのは大きな一歩です。1人で「おかしい」と言いにくかったら、仲間を作ったり労働組合に助けてもらったりしながら「おかしい」と言ってみてください。頑張って! 

<回答・定岡由紀子弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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