身寄りなく突然死したら 生前 何か対策必要? (2014年9月13日掲載)

Q. 私は独身です。両親や兄弟も亡くなり、身寄りはいません。まもなく定年退職になりますが、貯金もあるので生活に困ることはないと思います。ただ最近、ふと心配になることがあります。自分が突然死んでしまった場合、私の財産はどうなるのでしょう。生前に何か対策をしておくことは必要でしょうか。

■遺言書を作り執行者指定を

A. 両親、兄弟もいないということですから、あなたには法定相続人がいません。このため、あなたが亡くなった際、残された財産を処分できる権利のある人がおらず、誰にも手を付けることができなくなってしまいます。このような場合、あなたの相続財産に対して何らかの利害関係がある人(住んでいる部屋の賃貸人や地方公共団体など)が家庭裁判所に「相続財産管理人の選任申し立て」をします。選任された相続財産管理人は財産の管理・処分をし、最終的に残った財産は国庫に帰属されることになります。
 もっとも、相続財産管理人の選任を申し立てるだけでも、なかなか労力のかかることですし。申し立て時には裁判所に数十万~100万円程度を予納しなければならないことがほとんどです。相続財産に余剰がなければ予納金は戻って来ませんので、何の対策もないまま突然相続が起きると、こういった点でも周りの方の迷惑になってしまうのです。
 このようなことを避けるため、できる限り遺言書を作成することをお勧めします。特にご家族がいない方の場合は、どんな財産があるかあなた以外には全く分かりませんので、遺言書には①どんな財産があるか②誰に残すか(お世話になっている方▽育成資金▽研究機関▽住んでいる地方公共団体など)を明確に記しておきましょう。遺言書に記載されていない財産があれば、やはり相続財産管理人の選任が必要ですから、全財産に対する内容になるよう注意してください。また、死亡後すぐに遺言の内容が実現できるように、遺言書の保管方法に留意するとともに、遺言執行者を指定しておくことも重要です。
 遺言が無効なものにならず、その内容を確実に実現するためにも、遺言書を作成する際には一度、専門家にご相談ください。大阪弁護士会では、「遺言・相続センター」(06.6364.1205、祝日を除く毎週月~金曜日の午前9時~正午、午後1時~5時)で無料電話相談を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。 

<回答・坪多聡美弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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