ラーメン店の臭いに悩む (2014年12月20日掲載)

Q. 私の家の隣に建つマンション1階は空き店舗になっていたのですが、1週間前にラーメン店がオープンしました。豚骨ラーメン専門店らしいのですが、店から漂ってくるにおいが臭くてたまりません。窓を閉め切って生活せざるを得ないし、洗濯物にもにおいが移りそうで嫌です。私が我慢しないといけないのでしょうか。

■行政へ苦情申し立て 認められれば改善勧告も

A. 今や世界中で日本食の代表となったラーメン。僕も大好きです。しかし、毎日豚骨のにおいを嗅ぐのはつらいかもしれませんね。においを免れるために、一日中窓を閉め切ったり、洗濯物を室内に干さなければならなかったりで、通常の生活に支障をきたすこともあるかもしれません。
 一昔前は悪臭というと、工場から出るにおいが問題になりました。これを受けて、国が工場などに対して悪臭に関する規制をした法律があります。悪臭防止法といって、規制地域内で特定悪臭物質の濃度規制をし、基準を超える悪臭を出す工場などに適切な対策を取ることを義務付ける法律です。
 その後、時代とともに住民の意識も変わり、工場だけでなく、飲食店などからの悪臭も問題化するようになりました。そこで、人間の嗅覚によってにおいの程度を指数化する方法での規制が導入されました。
 例えば大阪市では、募集した市民の嗅覚を用いて敷地の境界線や気体の排出口、排出水の臭気を測定しています。あなたもまず、お住まいの市町村に苦情を申し立て、調査してもらってください。においが規制基準を超え、生活環境が損なわれていると市町村長が認めた場合、改善勧告が出されます。これを無視すれば改善命令が出され、命令にも従わなければ罰金や懲役が科せられます。
 それでも改善されないようであれば、国の公害等調整委員会や都道府県の公害審査会に公害紛争処理を申し立てることもできます。これは専門家を使った手続きで、裁判よりも安い費用で迅速かつ柔軟な解決を図るものです。もちろん、裁判を利用してもよいでしょう。費用や時間はかかりますが、裁判所は紛争を終局的に決着する機関であり、判決の他に調停や和解の成立による解決も期待できます。
 いずれの手続きが良いのかは事案によって異なります。弁護士などにご相談ください。

<回答・結城圭一弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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