ヒョウの毛皮 売却できるの? (2015年3月28日掲載)

Q. ヒョウの毛皮って売ったらだめなのでしょうか。海外駐在勤務が長かった私の伯父が亡くなり、伯父がアフリカから持ち帰ってきたヒョウの毛皮が遺品として残されたのです。私には必要ないものなので、インターネットオークションに出そうかなと思っています。法律に触れる可能性はあるのですか。

■野生生物の絶滅が問題に 「種の保存法」で違反

A. 近年、環境破壊や乱獲による野生動物の絶滅が大きな問題となっており、日本でも野生生物の保護のためにさまざまな取り組みがなされています。その一つが「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」の制定です。この法律は「種の保存法」と呼ばれており、指定された生物の国内での取引を禁止し、無秩序な乱獲から野生生物を守ろうとするものです。
 種の保存法が取引の規制対象としているのは、ワシントン条約で指定されている外国産の希少野生生物や国内の絶滅危惧種などです。具体例としてはパンダやトラ、チンパンジー、そしてヒョウなどが挙げられます。これらの生物やその加工品については、環境省に登録したものでなければ売買や貸し借りなどが禁止されます。違反すれば5年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科される恐れがあります。
 従って、ヒョウの毛皮をインターネットオークションで販売することは種の保存法に違反する行為となります。実際、昨年9月にはネットオークションでヒョウの毛皮を販売したとして、古物商の男性が警察に逮捕されました。
 ヒョウの毛皮を売ることが違法であることを意外に思われる方も多いと思います。しかし、大丈夫だろうという軽い気持ちで何も調べずに取引すると、知らないうちに違法行為に手を染めることになってしまいます。逮捕されてからでは後の祭りです。
 また、毛皮の販売に限らず、珍しい植物を購入したり、海外でお土産として象牙を購入して日本に持ち帰ったりすることも、種の保存法に違反する恐れがあります。動植物の取引をする際には必ず法の規制があるかどうかを調べ、不安に思う場合には弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

<回答・御手洗万里衣弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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