駐禁場所に愛車 歩行者のカバンで傷 (2015年7月25日掲載)

Q. 先日、「少しならいいか」と駐車禁止の場所に愛車をとめました。歩道に少し乗り上げる形でとめていたのですが、30分ほどして戻った時、携帯電話で通話しながら歩道を歩く会社員風の男性のカバンが車にあたり、傷が・・・。故意でないようで、私も禁止場所に駐車していたので苦情は言えませんでした。こうした場合、男性に弁償を求めることは可能ですか。

■修理代の請求可能 通行妨害著しい場合減額も


A. あなたの車は静止していたのですから、歩行者は普通に注意さえしていれば、自動車に損傷を与えないように通行することはできたと思われます。それにもかかわらず、携帯電話で通話しながら歩いていた男性は、不注意により車にカバンをぶつけ、車を損傷させたわけですから、過失があるといえます。したがって、男性はあなたに対し、不法行為(民法709条)に基づき、損害賠償をしなければならないと考えられます。この場合、あなたの損害は、傷がついた車の修理代の実費が原則です。
一方、違法駐車は道路交通法違反ではありますが、それによって直ちに賠償請求ができなくなることはありません。ただし、例えば、多くの歩行者が通行している繁華街などで歩道に大きく乗り上げるように車を駐車するなどし、歩道上の歩行者の通行を著しく妨げていたような場合には、損害の公平な分担の観点から、過失相殺(民法722条)により、弁償額が減額される場合もあります。
この点については、歩道の幅や見通しなど、駐車によって歩行者の通行をどの程度妨げたのかを個別具体的に判断することになると思います。あなたの車の歩道への乗り上げは少しであったとのことなので、歩行者の通行を著しく妨げていたような事情は見受けられないものと考えられます。

<回答・廣田亘弁護士(大阪弁護士会所属)>

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

ページトップへ