祖父名義の土地処分したい 誰と協議すべき? (2015年11月21日掲載)

Q. 父が管理している土地は祖父名義のまま。近隣の人からこの土地を購入したいと申し出がありました。祖父が亡くなった時に祖母は健在で、祖母と父、父の兄(A)が相続人でした。その後、Aが死亡し、祖母も亡くなりました。Aの相続人は妻(B)と長男(C)でしたが、協議を行っていません。父は相続人の代表として税の負担もしており、管理も大変なことから不動産を売却したいと考えています。誰と協議したらよいですか。

■遺産分割協議が未成立の場合 相続人全員からの合意必要

A. 祖父の財産は当初、祖母に2分の1、父に4分の1、Aに4分の1の割合で相続されました。しかし相続人間で誰が土地を取得するかの遺産分割協議が成立していないので、父はあくまで持ち分を有するにすぎません。近隣の人は完全な所有権を希望するでしょうから、相続人全員から譲渡の合意を得なければ処分できません。
 しかし、その後Aが死亡し、Aが取得していた4分の1の相続持分を含めAの財産はBとCが相続します。
 さらに祖母も亡くなり、本来は父とAが相続人となるところですが、祖母の死亡前にAが亡くなっているため「代襲相続」でCが代襲相続人となります(Bは代襲相続人になりません)。祖母の持っていた2分の1の持ち分を含め祖母の財産の2分の1が父、2分の1がCという割合で相続されます。
遺産分割を放置していたことで、祖父の相続だけでなく、祖母の相続、Aの相続の三つの相続事案を一気に解決しなければならないという複雑な相続関係が生じています。
そのため、父が相談の土地を売却しようと思った場合、Aの相続人であるBとCとの間でAが相続した土地の持ち分を誰が取得するかを確定してもらった上で、その人と父、祖母の代襲相続人であるCとの間で遺産分割協議を行うことが必要になります。 

〈回答・大西隆司弁護士(大阪弁護士会所属)〉

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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