隣人がベランダにゴミ 注意しても聞かない (2015年12月19日掲載)

Q. 住んでいるマンションでは週2回、生ゴミを捨てる日があるのですが、隣りの住人はそれまでベランダに生ゴミが入った袋を置いています。空き缶も同じように置いています。風向きによっては臭いがしますし、ゴキブリが来ないかなども心配です。注意しても直してくれません。法的に何とかできないものでしょうか。

■非常時の避難路塞ぐとき 撤去求められる

A. マンションのベランダは、非常時の避難路としての役割を持っている場合がほとんどです。だから区分所有法上の「共用部分」として、避難路を塞ぐような利用は禁止されています。避難路を塞ぐように生ゴミや空き缶が置かれている場合は、悪臭の有無や程度に関係なく、管理組合を通じてゴミの撤去を求めることができるでしょう。
 他方で、避難路を塞いでいない場合は、臭いを法的な問題とできるのかを検討することになります。しかし臭いをどこまで不快に感じるかは人によって違い、臭いの程度を証明するには困難が伴います。工場の悪臭排出を規制する悪臭防止法でさえ、悪臭を定義していないほどです。
 お住まいのマンションでは生ゴミを捨てる日が週2回と定められているとのことですね。このことが管理規約に明記されているのであれば、定められた日以外に共用部分にゴミを放置するのは管理規則違反だとして、管理組合を通じて、ゴミの撤去を求めることができると考えられます。
 一方、管理規約に明記されていない場合は、規約を改定してゴミ出しに関するルールを明文化するよう、管理組合に働きかける方法もあります。組合が規約違反を問題にしない場合は、最後の手段として、不法行為に基づく慰謝料請求や、ゴミをベランダに出すことの差し止め請求などの民事調停(場合によっては民事訴訟)を検討することになります。
 ただし、繰り返しになりますが、臭いの証明は難しいため、「証拠資料」の準備が不可欠です。この点については、例えば日記のような形で、いつ、どんな臭いがしたのかを書き留めておくなどの準備ができるでしょう。

〈回答・千葉直愛弁護士(大阪弁護士会所属)〉

※記事内容は掲載当時のものであり、現在の制度や法律と異なる場合もございます。

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