2011年11月17日 (木)

親不知と弁護士

先日(といってもほぼ2ヶ月前ですが),親不知を抜きました。

親不知の抜歯に失敗すると手がしびれるなどという怖い話を聞いていましたので,病院選びから慎重に検討しました。

最初は各病院のHPを中心に検討しました。

しかし,どこの病院もHPにネガティブ情報を掲載するはずがありませんので,あまり参考になりません。

そこで,次に,クチコミサイトなどで各病院の情報を集めました。

しかし,病院に対するクチコミは予想外に少なく,あまり参考になりませんでした。

色々と思案した結果,大学病院なら経験も豊富なはずだろうし,大丈夫だろうと考えて,家の近くの歯医者に「先生の知り合いで一番腕が立つ大学病院の先生を紹介してください。」とお願いして,紹介状を書いてもらい,ある大学病院で抜歯してもらいました。

 

歯医者にとっては親不知の抜歯くらいで大騒ぎをするなということなのでしょうが,何の知識もない一患者にとっては親不知ごときであっても一大事ですので,より腕のいい歯医者にお願いしたいと思うのも分からなくはないと思います。

 

 

 

これを弁護士業界に置き換えてみると,クライアントにとって一生に一度あるかないかの法律問題の解決を弁護士に依頼するわけですから,その法律問題について詳しく,かつ腕の立つ弁護士に依頼したいと思うのが当然です。

 

 

 

しかし,法律事務所のHPを見ると,どこの法律事務所でも大半の法律問題を扱っていると記載されていますので,クライアントの立場に立てば参考にならないのではないでしょうか。

 

 

また,医者の場合は,クチコミサイトが多少ありますが,弁護士の場合,クチコミサイトは皆無に等しい状況ですので,第三者の評価から弁護士を選択することもできません。

 

現状では,クライアントが自分の望む弁護士を選ぶための情報がまだまだ不足しているように思えます。

 

 

 

個人的には,各弁護士会が,研修と簡単な確認テストを課して,各弁護士に対して専門分野の認定を行うという制度を採用する方法もあると考えています。

 

 

しかし,この方法の問題点として,本当にある分野に秀でた専門家の先生であればあるほど,お忙しく研修を受ける時間がないということや,研修を受けた程度でその分野の専門家になれるわけではないということが挙げられると思います。

 

将来,どのような制度に変わり,どのようにクライアントに情報を提供していくのかはまだまだ議論のあるところだとは思いますが,当面,ある分野の専門家の弁護士を探したいのであれば,弁護士に聞いて紹介してもらうというのが最も良い方法であるとは思います。

 

 

 

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