2018年8月16日 (木)
プロスペクト理論
ブロガーの浜本です。2回目の投稿です。
お盆休みに、「経済学者たちの日米開戦 秋丸機関『幻の報告書』の謎を解く」(新潮選書)という本を読みました。
この本で、大変興味深い記述がありました。それは、
(a)確実に3000円支払わなければならない。
(b)8割の確率で4000円支払わなければならないが、2割の確率で1円も支払わなくてよい。
という2つの選択肢が与えられた場合、(b)の選択肢を選ぶ人が多い、というものです。
(b)の選択肢の損失の期待値は、-4000円×8割+0円×2割=-3200円であり、(a)の選択肢の損失の期待値(-3000円×10割=-3000円)より少ないので、(b)の選択肢を選ぶのは不合理なのですが、人は、損失が出る場合、確率は低くても損失がゼロになる可能性がある方(この事例では(b)の選択肢)に魅力を感じてしまうそうです(これを「プロスペクト理論」というそうです)。
今後法律相談の中で選択肢の提示を求められた場合には、このような点にも配慮しないといけないなぁ、との気付きを得たお盆休みになりました(なお、私は迷わず(b)の選択肢を選びました)。