弁護士になるには,司法試験に受かった後,司法修習生として司法研修所での研修(現在は1年間)を受けなければならないのですが,この11月29日から研修が始まる新しい修習生から,従前給付されていた給与が廃止され,希望する人に給与相当額を貸与するという「貸与制」がスタートされるとされていました。

これに対し,日弁連(日本弁護士連合会)などは,裕福な人しか法曹(弁護士,裁判官,検察官)になれなくなるとして反対運動を行ってきていました。

しかし,ねじれ国会の中,自民党の反対などもあり,貸与制はやむなしという状態になっていましたが,先週18日,急転直下給費制が維持される見込みであるという報道がなされました。

報道によれば,公明党の弁護士出身議員らが給費制維持を訴え,これに民主党も応じ,民主党が固まったことから自民党もこれに応じたという構図になったようです。

給費制維持には実際には裁判所法の改正という法改正が必要なため,国会での議決が必要ですので,法務大臣問題で揺れている現在ではまだ予断を許さない状況だといえます。

この給費制を維持することに対する評価はさまざまだと思いますが,今般研修を開始する司法修習生にとっては喜ばしいニュースであるのは間違いないかと思います。

 

今回のバタバタの一因ともなりましたが,国会には弁護士出身の議員というのがたくさんいます。今回の給費制維持の発端となったといわれる公明党にも,山口代表をはじめ多数の弁護士出身議員がいますし,自民党党首の谷垣氏も弁護士出身議員です。

 

今問題になっている法務大臣も,前の法務大臣だった千葉さんは弁護士でした。

 

では,なぜ今日辞任することが決まった今回の法務大臣は,二言しかしゃべれないあの人になったのでしょうか。

 

従前,大臣などの閣僚は大臣になりたい人たちを調整して適宜割り振った結果,そのポストとあまり関わらない人も大臣になることがありました。

しかし,「政治主導」と言われる民主党では,シャドーキャビネットの時代からそれぞれのポストに通じた人が比較的大臣になる傾向がありました。

ところが,前の法務大臣が選挙に落選するという非常事態が生じたため,棚ぼたで二言大臣が誕生してしまったようです。

 

有権者としては呆れるしかない状況ですが,やはり二言以上しゃべれる人に政治を担ってもらう必要があるのは間違いないかと思います。

その意味で,私はこれからもどんどん弁護士が政治家になっていけばいいと思います。

 

現在は,合格者数が急増した関係で,司法試験に受かって弁護士になりたい人も就職難であると言われています。

しかし,司法試験に受かると,これまた難関と言われている政策秘書試験に通られなくても,議員の政策秘書になれるので,弁護士以外にも政策秘書というルートもあるのです。

民主党が大勝した前回の衆議院議員選挙時には,政策秘書が足りなくなって多くの司法試験合格者が政策秘書になりました。

 

これからは,弁護士から議員へ,司法試験合格者が政策秘書へとどんどん政治に入っていってもらって,政治に必要な法的思考力,論理力をもった二言以上しゃべれる人にどんどん議員になってもらい,充実した政治を行ってもらいたいものです。

 

あ,ちなみに,今般法務大臣を兼務することになった何かと話題に事欠かない仙石官房長官も弁護士出身です。 

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