初・ブランドもの
これまで何にせよ高級ブランド品に縁のない生活を送って来ました。
「先立つものが…」というだけの話でもありますが、どういう訳かそういった高級ブランド品に興味を持つことなく今に至っているのです。
そんな僕なのですが、つい先日、某ブランドショップで10数万円ものお金をお渡ししてそのブランドの商品を3品も手にする機会があったのです。
なぜ単に「買いました」といえないか。
被疑者国選事件の被害弁償・示談で受け渡しをしたからです。
人生初の高級ブランド品の購入が弁護人としての被害弁償・示談という事件絡みになるとは思ってもいませんでした。
某ブランドショップの店頭で、ご丁寧に包装された1品1品をゆっくり確認し、またまたご丁寧に包み直される様子を見ているところまでは優雅でいいのですが、いざ支払いの段になると事件記録から現金の入った茶封筒と示談書を取り出すことになるのですからやっぱりサマになりません。
お店を出るときにはさすがに店員さんもどう見送っていいものやら戸惑った顔をされていましたが、持ち慣れない高級ブランドの紙袋を手に警察署に接見に向かう僕の気持ちも何とも微妙でした。
まぁ、刑事事件にも頑張って取り組んでいるということです。
待ち時間にそのブランドのパンフレットを見せていただいたりもしましたが、事件の記憶が深く刻まれてしまったそのブランドショップに僕が再び立ち入ることがあるのかどうか。
ますます縁遠くなってしまったかもしれません。
刑事事件にも頑張って取り組んでいますというご報告でした。