2012年8月29日 (水)

事実を表現するということ

つい先日、シリアで日本人女性記者が銃撃に倒れ、命を落とされました。

内戦の最前線で、戦渦とそこに生きる人々を最後までとらえようとした彼女のカメラ。

命が果てる直前に写された映像が流れた日、私は、仕事帰りで買い物袋を手に提げたまま、テレビの前でしばし立ちすくんでしまいました。

 

私たちの仕事は、日々、いくつもの事実と向き合います。

ひとつひとつの法的紛争の中で、事実がどうあったのかを常に見つけようと、当事者の方の話を聞き、現地に足を運び、資料や証拠に当たります。

しかし多くの場合、私たちは、当事者の方が体験されたその時よりも、タイムラグをもってその事実に接します。

そこに、弁護士が紛争解決をしていく上での、ひとつの難しさがあるのではないでしょうか。

 

カメラに残ったシリアの「その時」を見て、事実を表現する映像の力を改めて感じました。

そして、激しく厳しい事実をまさに伝えんとする記者の生き様に、頭が下がりました。

 

 

今そこにある事実を、言葉と文字で確かに伝える。

そんな仕事をする弁護士であらねばと、心に刻む今日この頃です。

同感です

きっと多くの方がじっと画面を見つめたでしょうね。
事実を言葉と文字で確かに伝えること、本当に大切だと思いました。
言葉の選び方ひとつで受け止め方も違いますし、勉強の毎日です。

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