おかしな告発者

小保方氏を、理研の元研究員がES細胞窃盗の容疑で刑事告発したとの報道がありました。
まさに、小保方たたきの風潮にのった悪乗りだと思います。フライデーでの発信ということ自体、うさんくさいですね。三木弁護士が、コメントする価値がないとしたのもうなずけます。小保方たたきの空気に乗じて、こういうことをやる人間がいることは、悲しくなります。
12月の理研の調査委でも判断を回避しているところを、告発状では踏み込んで、「名声や安定した地位を得るためにES細胞を盗んだ」と断言してしまっています。もはや名誉棄損罪に十分該当すると思います。明確に断定する以上は、それに足りる証拠を提示しなければなりませんが、告発者は提示できないでしょう。告発状は受理されないと確信しますが、告発者の行った名誉棄損行為の責任は、もはや免れません。
そもそも、「盗んだ」と言うが、独立行政法人として備品の管理は確実になされていたはずです。山梨大への移管も詳細な目録がありますし。
しかも、先日の情報では、山梨大学の若山教授が、STAP細胞論文撤回後の昨年4月1日に、理研から山梨大学にSTAP細胞群を移管させ、その譲渡契約書に捺印していたことが、契約書の写しとともにネットに出ています。若山氏が論文撤回を呼びかけたのが2014年の3月10日で、理研の調査委員会がSTAP細胞論文について不正行為を認定したのが同4月1日です。若山照彦教授のSTAP細胞群の移管契約書はまさにその日に捺印されているわけで、その動きは非常におかしいです。なぜ、メディアはその点を追求しようとしないのでしょうか。
今回、つくづく感じたのは、研究者として優秀な人でも、法律的なデュープロセの最低限の知識やセンスは、まるでないということでした。これは、今回の再現実験の件でも露呈しています。理研の調査委員会や改革委員会の報告書などは、日本語の文章として無茶苦茶ですし。STAP細胞問題をめぐり、小保方氏を批判する科学界の堕落ぶりには、本当に残念です。

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