1ウェイ?2ウェイ?
こんなことありませんか?
よくある昼下がりの風景。
ランチをした店でゆっくりコーヒーを飲む時間はなく,もちろんわざわざ別の喫茶店に足を運ぶ時間もなく,仕方なく会社に戻る前にせめて缶コーヒーでも飲んで帰ろうと思う自分。
自動販売機の前に立つと,陳列された缶コーヒーのあまりの種類の多さに思い悩む。
「いつも買うのはこれ!」というこだわりがないため,逆にどれにしようとか,新しい製品はどんな味なんだろう,などとしばしば考える。
ひとしきり何秒か悩んだ上で,これにしようとボタンを押すと,「ガタガタッ」と音を立てて缶コーヒーが落ちてくる。
それを拾い上げると,すぐに蓋を開けて飲み干してしまう。
ついさっきまで「どれがいいかな」「これが美味しそうかも」と悩んでいた割には,さほど味わうこともなく,次の瞬間にはゴミ箱を探している。
結局,ついさっきまでどの種類にしようか悩んでいたことなど,完全に意識の外に出てしまって,すっかり忘れてしまっている。
そういう経験ありません?
ええ,もちろん私は痴呆症ではないのですが(笑),思うに,どれにしようか,などと考えていたことも,缶コーヒーが落ちてくる「ガタガタッ」という音がリセット音となり,頭の中が切り替わってしまうのかもしれません。
もちろん,缶コーヒーに思い悩むかどうかなんて,全くもって大したことではなく,どうでもいいことです。
でも,人の集中力や思考力って,そんな感じで本当に些細なことで途切れてしまうし,思いがけず勝手にリセットされやすいものなんだと思います。
作業中に途中で話しかけられると,大切なことが抜けてしまったり,ミスをしてしまったり。ありがちですよね。
そう思うと,人に声を掛けるって難しいですよねー。わざわざ呼び止めて良いものか,流れ報告で良いものか。
職場でも,もちろんそれ以外の場面でも。
我々弁護士も,事務局スタッフには事務作業で大変お世話になっていますが,ついつい,自分がふと思いついた途端に,執務スペースから,衝立ごしに「そういや,あれどうなってる?」みたいな話をしてしまうこともしばしば。
事務員さんの集中モードを切らしているかもしれません。
「1ウェイ」のコミュニケーションはだめですね。
みなさん,「2ウェイコミュニケーション」できてますか?
今回のエピソードは,自戒の念も込めて(^^)