ここにいる理由
何でまた大阪に…?
僕が東北(福島県会津若松市)の出身と知った方から毎回のように聞かれることです。
「たまたま大学を同志社にしたもんで、それ以来すっかり関西に居着いてしまって」というショートバージョンに活躍してもらっていますが、「それでも、東北から東京を飛び越えて同志社っていうのも珍しいですよね…?」と聞かれることも。
そんなときには、「実は同志社の創立者の奥さんは会津の出身で、地元とゆかりのある大学なんですよ」などと付け足していました。
わかったようなわからんような説明で微妙な空気が流れるのが常ですが、その説明でもピンと来てもらえるかもしれない好機がやってきました。
次期2013年のNHK大河ドラマが同志社の創立者・新島襄の妻である八重さんを主人公とする「八重の桜」に決まったのです。
震災からの復興途上の福島県にとっても明るいニュースです。
会津若松市、同志社でも盛り上がりを見せているようで、会津若松市と京都市の交流も進んでいるようです。
母校である会津高校で「同志社に進学してみようか」という機運が高まってくれていればうれしいのですが…
同志社在学中には、生意気にも、こういうつながりをもっと大事にして連携していったらどうかなどと同志社や各方面に言ってみたこともありましたが、当然のことながら何の反応もなく、大河ドラマの威力をまざまざと見せつけられています(大事なことは昔から変わらずあったはずなのに、きっかけって重要ですね。)。
幕末、我が会津藩は京都守護職として入京しましたが、その際に本陣を置いたのが黒谷・金戒光明寺です。
金戒光明寺の塔頭・西雲院には当時の殉難者を祭る会津藩殉難者墓地があり、京都会津会という県人会のような組織が毎年法要を行っています(鳥羽伏見の戦いで戦死しながら賊軍の汚名を着せられ放置されたままだった会津藩兵の遺体を迫害も恐れず集めて葬ってくれたのが会津小鉄その人です。)。
八重さんも当時から京都会津会に熱心に参加されていたそうで、当時の会の記念写真でもお姿を拝見していました。
僕も在学中は毎年必ず法要に参加し、司法試験の受験など大切な時期の前にはひとり会津墓地を訪ねて先人に決意を誓っていました。
会津墓地から自転車を走らせて20分程度で同志社のキャンパスに戻ってくると、この20分で見た景色が変わるまでの間にどれほど激動の日々があったのか、何ともいえない感慨を覚え、当時の八重さんの思いはいかばかりだったかと想像に耽ったものです。
日々我が身の至らなさを恥じながら、今なお自分に居場所を与えてくれる会津の先人にはいつも感謝しています。
世の中すっかり維新が流行っているようですが、時代が変わるというのはどういうことなのか、その中で生きるというのはどういうことなのか。
先行き不透明な時代に未曾有の震災まで加わったこの時期に八重さんの人生が何を見せてくれるのか、確固たる個人の信念と寄るべき故郷、今から楽しみにしています。
ちなみに、「八重の桜」の主人公は八重さんですが、ドラマの中では八重さんの兄である山本覚馬先生のご活躍も描かれるはずです。
山本覚馬先生なくして同志社も新島襄も八重さんもなかったと思います。
まだキャストも決まっていないようですが、その辺りがどう描かれるのかにも注目しています。
ふるさと
福島と同志社に深いつながりがあったんですね!
「八重の桜」も楽しみです。
小島先生、ありがとうございます。
マイナーな歴史にも思わぬ魅力があります。
NHKもよくこんな素材に目を付けたなぁと思います。
大河ドラマは
ここ何年かはメジャーなテーマでこけているので、
マイナーな方が先入観なくみられるのでいいんじゃないでしょうか。
篤姫も最初は主人公のマイナーさを気にする人がいましたが、大成功でしたし。
大和先生
なるほど~
確かに先入観なく見られるのは魅力ですね。
「ゲゲゲの女房」の山本むつみさんの脚本になるそうですので、きっと史実に沿った面白いドラマになってくれると思います。
キャストの発表も楽しみです。
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