明後日の6/23(水)、午前10時~午後4時に、弁護士による「女性の権利」無料電話相談(℡06-6363-5041)が実施されます。

 

 毎年、各地の弁護士会等で一斉に開催しているもので、相談内容としては、DV(ドメスティック・バイオレンス)やセクハラなど、女性に対する暴力被害に関するものが相当数を占めています。(大阪弁護士会では毎月1回、DVやセクハラ等の無料電話相談も行っています。)

 

 私は、今から約12年前、弁護士になる前の司法修習生だった頃に、初めて「DV」という言葉を聞きました。

 当時は、まだ法律(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律。いわゆる「DV防止法」。)ができる前で、DV被害者を支援している弁護士は、仮処分手続など、既存の法律・法制度を駆使して、何とか対応している状況でした。

 社会的にもまだ「DV」という言葉すら浸透しておらず、この問題に取り組んでいる弁護士もごく少数でした。

 

 その後、私が弁護士2年目の頃に、ようやくDV防止法ができました。

 被害者を保護するための「保護命令」という新たな手続が作られ、DV被害者を救済する手段が増えました。

 「DV」という問題に対する社会の関心も高まり、マスコミやテレビドラマの題材などにも取り上げられるようになりました。

 それでも、まだDV被害はなくなりません。

 

 私も、弁護士として、度々DV被害事件に関わってきましたが、DV被害者の方々は、身体だけでなく、心も傷だらけにされていることがよくわかります。

 長期にわたって暴力にさらされ、恐怖心をうえつけられて、感覚が麻痺し、加害者にいわば洗脳された状態に陥っているのでしょう。

 われわれ弁護士が介入して、ようやく避難できたにもかかわらず、加害者から直接連絡を受けて、優しい言葉をかけられたり、時には金銭を示されて、揺さぶられ、加害者の下へ自ら戻っていってしまう方もいらっしゃいます。 

 また、加害者の暴力を受け止める存在が必要であり、それが自分の人生の存在価値だと思い込んでしまっている被害者の方もいらっしゃいます。

 

 本当に根深く、悩ましい問題ですが、弁護士による電話相談が、少しでも事件の解決につながれば幸いです。  

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