2013年3月26日 (火)

法曹養成制度検討会議

昨日,今日と各地で選挙権の一票の格差についての判決が相次ぎました。
広島高裁では,昨日と今日とで結論が変わるなど,
皆さんにとってわかりにくいことが多いかもしれません。
各判例を分析して,皆さんにわかりやすく説明するには,
時間も私の能力も若干不足していますので,
この問題については明日以降の方に泣く泣く譲りたいと思います。

 

 

さて,では何を話そうかと考えたのですが。

中井といえば法曹人口,司法制度改革,と勝手に思っているのですが。

 

今日,法曹養成制度検討会議が,「法曹三千人」を撤回する方向で中間提言をまとめるようだとのニュースが流れました。
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013032201002312.html
世間的には全く注目されておらず,テレビのニュースなどでは流れていないようです。

 

このなかで「国民の多様な法的ニーズに応える」という司法制度改革の理念がいっそう後退することになる,とされています。
「いっそう」と書かれていると言うことは,
すでに司法制度改革の理念は後退しているということが前提です。
では,何をもって「司法制度の理念が後退した」と評価できるのか。
その根拠となる事実が示されていないため,
この記事が何を伝えたいのかがよくわからないのです。

 

法曹養成制度検討会議が「法曹三千人」を撤回する方向で考えていることはわかります。
ですが,法曹養成検討会議がそのような考えに至ったのが,
そうすることで司法制度改革の理念を後退させてもいいと考えたのか,
そうすることで司法性の改革の理念を後退させることにならないと考えたのかは
わかりません。
できれば評価を伝えるよりも,事実を詳しく伝えてもらえると助かるのですが。

 

 

法曹養成制度検討会議では,
4月9日の会議後にパブリックコメントを募集することになっています。
http://www.moj.go.jp/content/000108956.pdf
私もこれまで議論されてきたことを踏まえて
何か意見を述べなければいけないような気になっていますが,
本当は,弁護士の意見ではなく,
弁護士を使う側の皆さんの意見がほしいところでしょう。
法曹養成制度検討会議ではいろいろな意見が出ており,
なかなかおもしろいです。
http://www.moj.go.jp/housei/shihouseido/housei10_00001.html
皆さんも,興味を持っていただいて,いろいろな意見をみていただき,
意見を述べていただければいいなと思います。

個人的には,「国民の多様な法的ニーズに応える」というのが司法改革の理念であるなら,
弁護士の数だけを増やしてもその理念は達成されないと思います。
どうすれば,よりその理念を実現できるのか。
また,皆さんで考えてみませんか。

 

引き続き

情報提供お願いいたします!

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