緊迫の板門店!
この週末は,私の所属する会派の若手会旅行でソウルに行ってきました。
本来はバンコクツアーのはずだったのですが,某公社系旅行社の手配ミスで,出発直前に行き先変更。
バンコクも楽しみだったのですが,結果的にはソウルツアーは旅行社の威信をかけた手配で,見所満載の楽しいツアーになりました。
歴史的名所もたくさん見学しましたが,なんと言っても初めて行った板門店ツアーは,つい先日北朝鮮の漁民が韓国側に亡命を希望している問題が発生していたこともあり,両国間の緊張関係もあり,南北会談が行われれば,ツアー催行も危ぶまれるような状況だと脅しもかけられました。
土曜日は両国とも休日とのことで(なんやそれ),無事ツアーは催行されましたが,参加者の服装もアメリカ文化を象徴するような服装は禁止されるようで,特別な場所に行くんだという実感させるドレスコードでした。
とはいえ,普通の格好でも全然大丈夫で,ダメージ加工したジーンズやダボダボのルーズシルエットのパンツ等は禁止されているようでした。一緒に行ったメンバーの中には,あえてジーパンを回避してウィンドブレーカーのパンツをはいて来てしまったために,現地ガイドからウェストがフリーサイズの作業ズボンに着替えさせられたものもいました。万国対応のウェストサイズのため,終始ウェストを支える羽目になり,用意周到なはずの準備が裏目に出て残念。そういえばジャージもアメリカ文化の象徴なのか禁止とのこと。
板門店に入る前には,不測の事態が生じた場合には責任を持てませんが,それを承諾して参加します,という書類にサインさせられ,いやが上にも緊張感が高まります。
奥の建物は,報道等でも見たことがある北朝鮮の建物で,水色の建物は国連軍管轄です。正面を向いている間だけ写真撮影を許されましたが,奥の建物の正面を警備している警備兵が,我々の一挙手一投足を双眼鏡で観察していました。ガイドさんからは,「決して指を指したり,手招きをしてはいけない,みんな実弾を込めた銃を持っているから,何が起こっても責任は持てない。」と念を押されており,ロボットのように行進せざるを得ません。
そして,下の写真の真ん中のブロックが,水色の建物の間にある軍事境界線です。板門店を護っている韓国軍の兵士は,みんな徴兵中の20歳前後の若者だそうです。ガイドさんが,「まだ戦争は終わっていない,休戦中なだけなのです。」と言っていたのが,平和ぼけしている私にはズシンときました。
東西冷戦の名残として,歴史的名所のような気分で観光に出かけたのですが,武装した兵士の緊張感のある表情を見ていると歴史的名所などではなく,今動いている現実なんだと実感しました。
今度訪れる際には平和が訪れているといいのですが。
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