2012年4月27日 (金)

裁判員ゲーム

この4月から大阪弁護士会のトップページ上部のフラッシュムービーに出演させていただいている堀田です。

 

私が副委員長をしている大阪弁護士会法教育委員会では、現在、裁判員体験ゲーム『ゲームで裁判員!~スイートホーム炎上事件~』というものを作成中であり、まさに完成間近という状態です。


そのような中、先日(4月23日)、このゲームのデモムービーが完成し、大阪弁護士会のトップページにおいて公開されました(YouTubeで配信中)。

 

 このデモムービーですが、制作に関わったものがいうのもなんですが、非常に完成度が高く、かっこよくできています。
是非一度ご覧下さい。

http://www.osakaben.or.jp/web/index/

 

そして、肝心のゲーム本体の方ですが、現在はβ版(テスト版)が完成し、現在テスト中であり、5月中旬頃には公開予定です。


公開されれば、大阪弁護士会トップページからゲームダウンロードページへリンクできるようになる予定で、ゲームはパソコンでどなたでも無料でダウンロードできるようになります。

 

このゲームは、大阪弁護士会法教育委員会に所属する飯田幸子弁護士が、趣味でゲーム制作をされていたというところから、「それなら弁護士会でも裁判員についてのゲームを作ってみようよ」という単純な動機から始まったものです。

しかし、それがこれほどすばらしい完成度のゲームになるとはそのときは考えてもいませんでした。

 

そもそも「法教育」とは、公平や正義といった法の根底にある価値や理念及び法律家的なものの見方や考え方を法律専門家以外が学ぶというものであり、大学などでの法学教育とは全く異なるものです。
私は、法教育は、弁護士でなくても民主主義社会において、すべての国民が学ぶべきものであると考えており、大阪弁護士会では、法教育委員会という委員会を立ち上げて普及活動を行っています。


現在は、高等学校を中心に、小学校や中学校に対する出張授業や、模擬裁判,中学生対象のジュニアロースクールや高校生模擬裁判選手権などを主な活動として行っています。


ところが、広く法教育を行うためにはどうしても限界があり、これを広く知ってもらうためのツールを探していました。
そうしたところにこのゲーム作成の話が持ち上がったことから、法教育を今まで法律や弁護士に興味のなかった人たちに広く普及させるために、ゲームというツールをきっかけにすることは非常に良いのではないかということになり、具体的に作成に着手することになりました。

ゲームの作成は、もともと模擬裁判で使用していたシナリオをもとに、法教育委員会委員の弁護士がゲーム用にシナリオを作成し、それをもとに外部のゲームクリエーターに委託して作成したものです。

ゲームの素人である弁護士が、ゲームのシナリオ作成という慣れない作業を行ったために、制作には数々の困難があり、結局完成までに1年半以上を要してしまいました。
しかし、長期間苦労して作成しただけのことはあり、ゲーム制作には素人の弁護士が作ったとはいえ、その完成度はかなりのものとなっており、ゲームそれ自体非常に楽しめるものになっていると思います。

 

裁判に関するゲームは、映画にもなった「逆転裁判」などいくつかのものが出ていますが、100%弁護士がシナリオを手がけたものはこれが初めてです。

 

ゲームの内容は、放火事件を題材に、被告人が犯人かどうかを、プレイヤーが裁判員になって考えてもらうというものです。

裁判の流れや評議のやり方などは、ゲーム性を損ねない範囲でできるだけ実際の裁判と同様にしています。
それに、ゲームを進行する中で、刑事裁判の原則や裁判の流れ、弁護士などの法律家の仕事も学べるようになっています。
特徴としては、ゲームとしては異例で、実際の裁判同様、クリア(正解)がないものとなっていて、真相はいつまで経っても分からないというところがあります。
それだけに、ゲームをする毎に評議の進め方によって有罪か無罪かの結論が変わります。

だから、「一つの事実でも見方によっては結論が変わる」という法律家的な多面的なものの考え方を学ぶこともできます。

当然、ゲーム自体楽しめるようなものともなっていますので、公開された際には、皆さん是非一度プレイしてみて下さい。


ゲームは、パソコンでダウンロードしてプレイする形になっていますが、今後は、iPhoneやアンドロイド用のアプリも作成する予定にしています。

 

公開された際にはまた改めてこちらでご案内したいと思いますが、是非ご期待下さい! 

ムービーが

大変に好評ですね☆
先日はありがとうございました。
公開までよろしくお願いいたします!

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