弁護士の放課後　ほな行こか～(^o^)丿

今週火曜日（１１月２０日）、将来のなでしこを育てる「ＪＦＡアカデミー堺」において法教育授業を行ってきました。

「ＪＦＡアカデミー」とは、日本サッカー協会（ＪＦＡ）が行っているサッカー選手のエリート養成プログラムの一つです。

以下は日本サッカー協会によるアカデミーの紹介文の引用です。

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■「世界トップ10を目指した個の育成」
「世界基準」をキーワードとし、あくまでも個の育成を目的とします。
ロジング形式による中高一貫教育により、能力の高い者に良い指導、 良い環境を与え、長期的視野に立ち、集中的に育成します。
また、サッカーはもちろん、人間的な面の教育も重視し、 社会をリードしていける真の世界基準の人材、常に（どんなときでも、 日本でも海外でも）ポジティブな態度で何事にも臨み、 自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成を目的とします。 才能を持つだけでは、必ずしも開花するとは限りません。
才能を持つ者に良い環境を与え、本人の努力を伴わせることにより、 世界に通用する選手を育成します。

■「エリート」という名称に関して
日本の中では抵抗感が強く、根付いて来なかった概念であり、 誤解を招きやすい面がありますが、本来の意味を重視し、敢えて使用しています。
本来、特権階級を指すものではなく、社会の各分野でのリーダーであり、 むしろ先頭に立って闘いに行く存在、社会に対する責任を果たす存在を指すものです。
私たちは、真の意味でのエリートとなる人材、サッカーを越えた社会で将来的に リーダーとなりうる人材を育成したいと考えています。
 

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 つまり、サッカーのうまい子についてサッカーだけを教えるというのではなく、 サッカーを通じた全人格的な教育を行い、将来プロサッカー選手になった場合は もちろん そうでない場合にも（全員がプロサッカー選手になれるとは想定していません。） サッカーもしくはスポーツなどを通じた社会のリーダーになれるよう、その資質を 育てるというものです。

ＪＦＡアカデミー堺は、Ｊグリーン堺という日本屈指のサッカー専用フィールドの一部に ある ドリームキャンプというホテル棟内にあり、中学生の３年間を対象とします。
そして、選手たちは平日に寮生活を行い、地元の中学校に通い、週末はそれぞれの自宅に帰って 自分たちが所属する地元のチームでの練習等を行います。
選手たちは、平日は学校に行って、帰ってきてから夕方２時間程度サッカーの練習を行い、 その後夕食を食べて、いろいろな勉強を行います。
そこでは、塾の先生に来てもらっての学習サポートをするほか、国際人となるための 英語教育、コミュニケーション能力等をつけるためのコミュニケーション・スキルなどの プログラムを行っています。

選手たちは、サッカーが上手なだけでなく、学校でも成績優秀でなければいけないし、 国際人としての教養を高め、コミュニケーション能力を持った人間になることが求められており、 それがＪＦＡの想定する「エリート」教育ということになります。

私は、この教育指針に共感を受け、サッカー協会の理事をしている先生の紹介で ＪＦＡアカデミー堺において「法教育」をすることを提案しました。
「法教育」が単に法律知識をつけるものではなく、法律の基礎となる知識や価値を 身につけることを目的としており、それはリーダーになる人物として必要な資質であると 考えていたことから、ＪＦＡアカデミーの方針と「法教育」の目指すところが一致すると考えたからです。

そして、その結果、ＪＦＡアカデミー堺において継続的に法教育を行っていく方向での話ができ、 今回、授業を行う運びとなりました。

今回は一回目ということもあり、大阪弁護士会法教育委員会のメンバーと一緒に行き、 弁護士の仕事や法律やルールがなぜ必要かという話を行いました。
 

選手たちは弁護士が複数で来たことから、最初何者がきたのかといぶかしがっていましたが、 とても元気いっぱいで、授業では非常に積極的に発言し、こちらがそのパワーに圧倒されるほどでした。
授業はまだまだ改善する余地があるかと思いますが、今後も継続的に活動を続け、 将来のなでしこたちが法的思考能力を持つことでよりすばらしいパフォーマンスを持って活躍してもらう日が来ればいいなぁと思いました。