スーツの話
今回は,全くの個人的な趣味の話をします。
興味のない人には全くどうでもいい話ですのでご留意ください。
私の趣味というかこだわりは,ファッションです。しかし,普段一番多く着ることになるのはやはりスーツなので,スーツには少しこだわっています。
弁護士もサービス業ですから,身だしなみは大切ですし,いわば職業服,戦闘服ともいうべきものなのでこだわってもいいのではないかと思います。特に,弁護士は企業の社長さんを相手にするなど,それなりのスーツを着ておられるクライアントと相対するという機会が多いので,こちらもそれなりのスーツを着ておかないと失礼にあたるということもあります。
なので,スーツはそれなりにいいものを着るべきだと思いますが,このスーツ,こだわり出すと奥が深くきりがないです。そして,こだわっていくとどんどんの趣味の世界,つまり他の人にはどうでもいい世界に入っていきます。
スーツを見る際のポイントは,仕立てと生地です。
フルオーダーの場合は,まさに仕立て,特に採寸が肝となります。
イージーオーダー(セミオーダー,カスタムオーダーなどとも言います)では,仕立ては機械でなされることがおおいので,採寸とカスタムの自由度にかかってきます。
既製品の場合にも仕立ての善し悪しで細かい印象や着ているときの感じがずいぶん違います。
そして,上記のいずれにも共通するのがやはり生地です。
シャツのオーダーでもそうですが,スーツは特に生地にかかってくると言っても過言ではありません。
生地が違うと何が違うのかというと,やはり使っている生地の糸によって生地の質感が変わります。特に糸が細いほど質感がなめらかになり,高級感が出ます。一般的に,スーパー100Sなどと言われるのが糸の生地の細さを差し,スーパー100Sが110S,120Sと番手が上がるほど糸が細くなり,一般的には高級な生地と呼ばれます(逆に糸が細いと着崩れがしやすくなるという面もありますので細ければいいというものでもありません。)。
糸の細さの他には,使っている素材によっても変わります。一般的にはウール100%というのが多いかと思いますが,これにシルクが入ったシルクの混紡などの場合は光沢感が出てきます。また,夏用にはリネンの混紡などもあります。
そして,その他は織りです。
これらを組み合わせて,いろいろな生地メーカーが様々な新しい生地を出してきたりしていますが,基本は上のような違いでしょう。
高級な生地は,やはりスーツの本場であるイギリスやイタリアの生地メーカーが多く,イギリスではダンヒルやドーメル,イタリアではロロ・ピアーナやエルメネジルド・ゼニアなどが高級生地メーカーとして有名です。
前置きが長くなりましたが,そんなこんなで先日スーツを作りに行きました。
作りに行くと言っても私のようなぺーぺーはまだフルオーダーでというのもおこがましいので,とりあえずセミオーダーで作ることが多いです。
今回は初めて行く店でセミオーダーをしてみました。
前回は冬用のスーツを作ったので今回はこれから着る用の春夏用のスーツを作ることにしました。前回はロロ・ピアーナの生地を使ったのですが,今回は,以前から気になっていたエルメネジルド・ゼニアの「クールエフェクト」という生地を使うと決めていました。これは,高級生地でありながら高機能というもので,生地が太陽光を反射して体感温度で10度は涼しく感じるというものです。
生地を決めたら採寸です。
今回行った店はセミオーダーではあるものの比較的自由度が高く,細かい採寸をしてくれました。
そして,採寸が終わると次はオプション決めです。
オーダースーツ作りの楽しさはこのオプション決めにもあります。
具体的には,ポケットの形をどうするか,ボタンをどうするか,裏地をどうするか,お台場仕立てにするか,袖を本切羽にするかなどいろいろあり,既製品ではできない使用にできるので自己満足には最適です。
こうして作ったスーツが先日仕上がったと店から連絡がありました。さて,どんな仕上がりになっているか楽しみです。
趣味の話,次回はスーツよりも重要ともいえるファッションのポイント,「靴」について語りたいと思います。
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