ペテン大百科ついに購入
ついに買ってしまいました。
『詐欺とペテンの大百科』
(著 カール・シファキス,訳 鶴田文)
中々インパクトのある表紙ですよね。
最近図鑑や辞典を見るのがブームで,仕事帰りに本屋によっては,
棚をぐるぐる回っていた時に,このパンチのある本に巡りあいました。
なんだこりゃ,という軽い気持ちで本をめくったのですが,
なんと・・・これがまた面白い。
女性の手が伸びるような,おしゃれな本じゃないって??
いやあ,それはそうかもしれないですけど,だって小話がすごいんです。
『大百科』と名うっているわけですから,記載は百科事典方式。
「あ行」から始まり「わ行」まで,世界の詐欺・ペテン小話がずっしりと収録されています。
本屋に行ってはパラパラとページを開き,無造作に小話を立ち読みしていたのですが,思い切って購入しました。
目にとまったエピソードが,「真面目なスー」。
『1908年,真面目なスーと呼ばれる女性がいました。彼女はまったく笑わない。
そこで,劇場は,彼女を笑わせたことができた者には賞金を出そう,といいます。
しかし誰も成功しない。
その後,劇場は,ブロードウェーのトップコメディアン達にスーを笑わせることができるか,と挑戦状をたたきつけます。
ブロードウェーのコメディアン達は,名を売るチャンスだ,自分の実力なら簡単だ!とばかりに,スーに次々挑戦しますが,スーは,にこりともしない。
そして,スーがブロードウェーを去った後に,コメディアンたちは,あることに気づきます。
「ショーをただでやらされた!!」
トップコメディアンたちにショーをさせるには、本来であれば高い出演料が必要。
彼らは、何日もの間、ショーを無料で観客の前で披露し、タダ働きしていたのです。
後から判明したのは、スーは顔面麻痺で笑うことも,ほほえむこともできない女性だったということでした。』
よくもまあ,こんなビジネスを考える人がいたもんだなぁと。
(見世物にされた彼女の心境は・・・と思うと何とも複雑な気持ちなりますね)
他にも,火星人パニック,魔女の体重計,葬式追い討ち屋等々。
詐欺の話だけでなく,数々のペテン,悪ふざけ,歴史的間違いなどを収録しています。
何でこんなものにひっかかるんだろう,と思うものもありますし,
もし現代で,同じ事やられたら・・・うっ。と思うものもあります。
もう既に21世紀。
デジタル化が進んで,様々な手口の詐欺,犯罪が出てくる世の中ですが,これらは,歴史的に起こった詐欺やペテンをベースに現代風にアレンジしたものではないかな,と本を読んでて感じました。
人間の心理を巧くついたペテン師たちの,智略策略。
だまされないように気をつけよ・・・。
なんかすごそう。
よく美容院に置いてある「誕生日大辞典」(だったかな)くらいしか大辞典系は知らなかったです。
日本版があったら、どんな事件が載りますかね。。。
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