2016年4月5日 (火)

外国人の相続放棄

以前、法律相談で外国人の方が来られることが多い、という記事を書いたのですが、その後もやはり一定数のご相談を受けることがあります。国際的裁判管轄や準拠法の問題が関係すると法律相談ではぱっと答えづらいものですが、今回は外国人の方が関係する相続放棄・限定承認の問題について書こうと思います。

 

相続の準拠法について、通則法36条は「相続は、被相続人の本国法による」と定めています。

したがって、相続人が外国人でも、被相続人が日本国籍を有していれば、相続人は、日本法に従って相続放棄ができることになります。

 

他方、相続人が日本人でも、被相続人が外国人だと、日本法に従って相続放棄、というわけにはいきません。そもそも被相続人の本国法で相続放棄なる手続きが定められているのか、熟慮期間はどのくらいなのか、というところを確認する必要があります。

 

以上の点から、実体法上相続放棄が可能、ということになれば、次は管轄の問題です。この点について、被相続人の最後の住所地に管轄を認める学説が有力ですので、被相続人の国籍にかかわらず、被相続人が日本に長らく居住していたということであれば、日本の裁判所に管轄が認められるでしょう。

申述に際しては申述人の戸籍を添付することが一般的ですが、申述人が外国人の場合日本の戸籍がないので、住民票を提出することになります(その他、家庭裁判所から追完を求められることはあります。詳しくは裁判所に問い合わせるのが良いでしょう。)。

準拠法と管轄

準拠法と管轄は、間違いが許されない点でありながら難しいところがありますよね。
相続放棄というごく基本的な手続でも直面する可能性があるのことがわかり、大変有意義なご解説です!ありがとうございました!!

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かとけい先生、コメントをいただいておりましたのに、気づくのが遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。
ありがとうございます!基本的なところなのに、はじめてだとぱっと出てこないこと、たくさんありますよね。

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