裁判で親子関係の立証を

 

 

Q.私は今、交際している彼の子どもを妊娠しています。

ですが、彼は妊娠したことが分かると冷たくなり、自分の子どもであることも認めてくれません。

私は子どもを産みたいと思っています。どうすれば、彼に認知してもらえるのでしょうか。

 

 

A.交際している時に仲が良かったのに、妊娠したと知ると急に態度が変わったという男性の話は聞いたことがあります。

男性が父親となることへの心構えができていない、あるいは女性の浮気を疑っていることなどが理由で、子どもを認知してくれないことがあるのです。

2人で話し合いをして認知してもらえれば一番いいのですが、それができない時は裁判所に提訴をしなければいけません。

投票の意思を確認し候補者情報提供を

 

 

Q.知的障害のある知人がいます。弁護士が成年後見人になっており、これまでは選挙権が失われていました。

4日公示された参院選から選挙権が回復すると聞きましたが、詳しく教えてもらえますか。

また、特定候補のみの情報を伝えられるなど投票を誘導するような不正は起きないのでしようか。

 

A.これまでの公職選挙法は、成年被後見人の選挙権を認めていませんでした。

しかし、東京地裁は今年3月14日、この公選法の規定は憲法に反し無効である、との判決を言い渡しました。

 

最寄りの消費生活センターへ

 

 

Q. 一人暮らしの母の自宅に業者が訪れ、貴金属を二束三文の値で無理やりに買い取られてしまいました。

こうした業者を規制する法律はないのですか。また、この買い取りを取り消すことはできるのでしょうか。

 

 

A.訪問業者が物品を無理やり買い取る被害は、「押し買い」と呼ばれています。

業者は一般的な買い取り価格よりもはるかに安い価格で、強引に買い取っていきます。2011年度には、消費生活センターに4000件を超える被言栢談が寄せられました。

被害者のほとんどは高齢者や女性で、被害品は金・プラチナなどの貴金属が圧倒的に多いです。

 

Q.自宅を新築してもらったのですが、雨漏りがするなど欠陥住宅でした。建築業者に対して、どのように補償を求めたらいいでしょうか。

 

 

A.今回は欠陥住宅であることが前提になっていますが、そもそも欠陥住宅かどうか問題となることが多いです。

雨漏りなどがあったとしても、例えば経年劣化が原因など、必ずしも業者の責任を追及できない場合もあるので注意してください。欠陥であるかどうか、1級建築士に調査してもらう必要があります。

 

では、雨漏りがもっぱら業者の手抜き工事が原因である場合、どのような補償を求めることができるのでしょうか。

 

まず、今回のケースのように請負契約を締結している場合、業者に対して修理を求めることができます。

また、その業者が信用ならないので他の業者に修理を頼んだ場合、その修理費用の請求もできます。

 

裁判手続きせずに賃金債権行使

 

 

Q. 最近、勤務先の会社からの給料支払いが遅れることがたびたびあります。

今後、給料が未払いになるのではないかと心配です。もしそうなった場合、どう対応したらよいのでしょうか。

 

A.労働者は使用者に対して「賃金を支払え」と言える権利「賃金債権」を持っています。

ですから、今後、会社が賃金を支払わない事態が発生した場合、賃金債権を強制的に取り立てる手段を講じることになります。

 

一般に、金銭に関する権利を実現するには、裁判を経て、差し押さえた財産から配当を受け取る「民事執行」の手続きを利用する必要があります。