取調室
先日の昼下がり、僕は、某警察署の取調室にいました。
といっても、何かしでかしたわけではありません。
とある事案についての相談のため、某警察署の刑事課を訪ねたのですが、「すみません…、空いている部屋がないのでここで…」と通された部屋が「取調室」だったのです。
あの壁に付いているのはマジックミラーだろうかなどとキョロキョロしつつ、ドアノブでガチャリと重々しく施錠される光景には思わず息を飲みました。
弁護士というと、警察や検察とは対立する敵同士のようなイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
例えば、弁護士が被害者の代理人として警察の捜査や助力をお願いするなど、市民の権利や生活を守るために弁護士と警察がそれぞれの立場で連携・協力する場面も少なくないのです。
先日の相談もそうでした。
ここにいる理由
何でまた大阪に…?
僕が東北(福島県会津若松市)の出身と知った方から毎回のように聞かれることです。
「たまたま大学を同志社にしたもんで、それ以来すっかり関西に居着いてしまって」というショートバージョンに活躍してもらっていますが、「それでも、東北から東京を飛び越えて同志社っていうのも珍しいですよね…?」と聞かれることも。
そんなときには、「実は同志社の創立者の奥さんは会津の出身で、地元とゆかりのある大学なんですよ」などと付け足していました。
わかったようなわからんような説明で微妙な空気が流れるのが常ですが、その説明でもピンと来てもらえるかもしれない好機がやってきました。
次期2013年のNHK大河ドラマが同志社の創立者・新島襄の妻である八重さんを主人公とする「八重の桜」に決まったのです。
福島の未来
だいぶ時機に遅れた話で恐縮ですが、この前の年末年始は子どもを連れて福島県郡山市の実家に帰省していました。
帰省してみると、郡山市には、外遊びを室内でできるという東北最大規模の屋内施設「ペップキッズこおりやま」がオープンしていました。
放射能の影響で外遊びができない、制限される子どもたちを思い、地元のスーパーが土地・建物、設備を無償で提供、遊具等も寄付され、郡山市が運営管理する施設で、無料で利用できます(年始のためか、無料のうえに帰りにはお菓子のお土産までもらえました)。
水遊びもできる広い砂場、三輪車のサーキットなどもあり、子どもたちが思う存分からだを動かして遊ぶことができます(電車やミニカーなどのおもちゃ、絵本を読むスペースなどもありました)。
笑顔あふれる元気いっぱいの子どもたちで大賑わいでした。
何にせよ将来を担う子どもたちが元気だというのは福島の将来に強い希望を感じました。
交通事故被害者救済プロジェクトby大阪弁護士会
大阪弁護士会は、連続市民講座の一環として、「交通事故の被害者向けセミナー」-知らずに損をしていませんか?損害賠償請求のノウハウ-と題し、来年2月4日(土)に交通事故の被害者向けセミナーを開催します。
大阪府警のHPによれば、平成22年度の大阪府下の交通事故発生件数は5万1292件、死者数は201人、負傷者数は6万1469人に上りますが、その大部分が裁判所などの紛争解決機関を経ずに解決されています。
交通事故にあった場合には、加害者が契約する保険会社との交渉を経て示談に至るのが一般的ですが、保険会社が提示する金額は裁判所で認められる可能性のある金額と比べて十分でない場合も少なくありません。
弁護士にご相談いただければ、適正な賠償額を知ることができます。
振り返る機会
先日、今月から修習に入る方と会って話をする機会がありました。
せっかく会って話をするのですから、少しでも意味のある時間にしたいと思いましたが、僕のような駆け出しが何を話せるか考えました。
実務に入る前と後とで違っていたこと、自分が扱ってきた事案や成功談・失敗談、現状、これからの展望。
後輩に話す内容を考えることは、自分のこれまでの歩みや今の立ち位置を振り返る、いい機会になるものです。
結局は身の丈どおりの話しかできませんでしたが、同期や先輩に話してもしたり顔で軽く受け流されてしまいそうな失敗談や苦労話でさえ、幸いなことにこれから実務を見られる方にとってはどれも新鮮に映ったようです。
弁護士には守秘義務がありますので、自分が扱っている事件の内容や結果について誰かに不用意に話すことはできません。
それも手伝ってか、自分が扱った事件について改めて振り返る機会は意外と少ないように思います。