2015年9月10日 (木)

中国法律事情あれこれ

最近、事務所に中国人律師の先生が留学に来られ、折に触れて中国の法律事情を教えてくださいます。

今回はいくつか面白かったものをご紹介したいと思います。

 

●中国での不倫

中国でも婚姻関係にある男女の一方が浮気をした場合、損害賠償の請求をすることができるそうなのですが、その慰謝料は日本に比べて随分安いそうで、日本円にして20万~30万円だとか。物価の違いもあるでしょうし、結局はケースバイケースなのでしょうが、意外だな、という印象を受けました。

 

●中国での死刑

中国での死刑は銃殺と薬殺の2種類。てっきり選べるのかと思いきやそうではないらしく、経済的に裕福な地域では薬殺、そうではない地域では銃殺が用いられているとのこと。

理由を尋ねると、「銃弾は1発1元だが薬殺はその何百倍も費用がかかるから。」だそう…おお…。

中国では年間約数千人について死刑が執行されているとも言われていますので、費用のことを気にするのもやむを得ないのかもしれません。

 

●中国における土地

2015年6月9日 (火)

出張授業に行こう!

  弁護士会の中には「委員会」というものが存在しています。これは学校でいうところの部活のようなもので、公益活動等を中心とした活動を行う団体です。

  大阪弁護士会の中には、刑事弁護委員会、交通事故委員会、国際委員会などなど数十に上る委員会がありますが、私は昨年から法教育委員会という委員会の末席に加えて頂き、高校に出張授業に行く等の活動をしています。授業の内容は様々で、弁護士というのはどのような仕事をしているのか、少年事件とは何か、など各高校のリクエストに応じて幅広く対応しています。

 

  より多くの先生に積極的に出張授業に行っていただきたい、より分かりやすい授業を学生さんに届けたい!という思いから、従前より「出張授業マニュアル」なるものが発行されていましたが、なんと、このマニュアルは現在改訂作業中で近日リニューアル予定です。

  今夏には発刊予定ということですので、「出張授業マニュアル 第3版」が刊行されましたら、皆様ぜひお手にとっていただいて、それを片手に出張授業に赴いていただけたらと思います。

2015年3月17日 (火)

最高裁判所

先日、最高裁判所に行く機会がありました。

期日・・・だったらかっこよかったのですが、そこは社会見学です。

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 数年前、大学のゼミの先生にも連れて行っていただいたのですが、そのときの思い出は、藤田宙靖裁判官がとっても気さくで素敵だったことと裁判官室が広かったこと、という大学生感あふれるものでした。

 

今自分が法廷に立つようになって足を運ぶと、証人席がないことや、検察官と弁護人の席・原告と被告の席が通常と逆であることなどに目が行き、少し大人になった気がしました。

2014年12月16日 (火)

相続登記について

相続を原因として不動産の登記名義を変更する、これは一般的によく行われていることです。権利に関する登記を申請する場合には登記原因証明情報の提供が必要で(不動産登記法61条、不動産登記令7条1項5号ロ本文)、相続による権利の移転の場合には相続を証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(不動産登記令別表の22)つまり、戸籍謄本等が必要になります。

 

かかる情報を提供させる趣旨は、①被相続人の死亡の事実の確認、②相続の登記の申請人が被相続人の相続人であることの確認、③他に相続人がいないことの確認、のためであるとされています。 戸籍が整備されている日本においては①~③の事実を簡単に証明できるのが通常ですが、ごくまれに戸籍が古すぎる、廃棄した、焼失した、関係人の中に日本国籍でない者がいるなどの事情により戸籍謄本や除籍謄本がそろわないことがあります。

 

2014年9月24日 (水)

作業報奨金の差押えの可否

 世の中には沢山の犯罪があります。同時に、大勢の被害者の方がおられます。そんな被害者が加害者に対して自分が受けた被害についての損害賠償をしようと思ったら。
 加害者がある程度のお金を持っていたり、働いていたりすれば、きちんと被害弁償を受けられることもあるでしょう。しかし、加害者が無一文で刑務所に収監されてしまった場合はどうでしょうか。泣き寝入りを強いられることがほとんどだと思います。もちろん、犯罪被害者給付金や被害回復給付金により一定程度の給付がなされる場合はありますが、全犯罪が対象になるわけではありません。私自身も、刑事弁護をしている中で被害弁償をせずに、あるいはできずに有罪判決を受けている人を何人も見てきました。

 しかし、被害者側としてはたまったもんじゃない!というのが正直なところだと思います。