地震について
このたび東北地方太平洋沖地震により被災されました方々には,心からお見舞い申し上げます。
また,余震というには強すぎる震度の地震が断続的に起こっているのを聞くたびに,胸が痛みます。
今はわずかな義援金を寄付するしかできず,ただただ一日も早い身の安全の確保と復興をお祈り申し上げる次第です。
我が身や家族の安全が気に掛かるのも現実です。
原発事故の行方が非常に気になります。
万一の地震に備え,家にある水や乾パンを一つのボストンバッグに入れ,自宅の玄関においています。
しかし,今回のような地震が来たらそんな備えは全く無駄になるでしょう。
本当に,自分の人生を自分でコントロールすることができないことを改めて痛感させられます。
人には,人を超える支えが必要です。
テレビに映る被災されました方々の,謙遜で前向きなお心には,驚き,敬服し,自分を恥じ入る思いすらします。
大げさでなく,人の尊さとは,このようなことだと思います。
もうひとつの被災
29年の獄中生活を経て訪れた雪冤の機会は,未曽有の震災によって延期となりました。
これも,“被災”のひとつのあらわれです。
桜井昌司さんと杉山卓男さんは,1967年(昭和42年)8月,茨城県利根町布川で起きた強盗殺人事件「布川事件」の犯人として,無期懲役刑を言い渡されました。
1996年11月,相次いで仮釈放されるまでの29年間,2人は囚われの身でした。
裁判で,獄中で,そして仮釈放後も,一貫して無実を訴え続けた2人の叫びは,一昨年,ようやく裁判所に届きました。
再審決定です。
2010年7月,水戸地方裁判所土浦支部で,再審公判が始まりました。
6回の公判を経て,2011年3月16日,2人に無罪が言い渡されるはずでした。
2011年3月11日,大地震と津波が東北地方を襲います。
被災した裁判所は,再審公判の判決言渡しを延期しました。
どうぞ関西へ
今日,宮城県が東日本大震災の被災者の県外一時移住を検討している
というニュースを目にしました。
その記事には,「近畿など2府5県が参加する『関西広域連合』から
公営住宅提供などの申し出があり、受け皿として検討している。 」とも
書いてありました。
被災者のみなさん,どうしても今おられる場所を離れられない
事情がおありでなければ,とにかく一度,電気も水も食べ物も
あるこの「普通の」関西に,どうぞお越しください。
1か月でも,半年でも,1年でも,とにかく普通にご飯を食べて,
普通にお風呂に入ってお体をお休めください。
そしてまたいつか,住み慣れたふるさとにお戻りになる元気を
まずは蓄えてください。
被災者のみなさんの状況にテレビの前でただ涙を流し,
こうして「普通の」毎日を送っている私の,自分への言い訳なのかも
最後の投稿にあたって
定期的な担当としては、今回が最後の投稿となります。
本当は、私の弁護士としての師匠が、別の道に転向されることになったお話しを書くつもりだったのですが、やはり今回の震災をふまえて何か書くべきではないか、という思いに至りました。
私は、阪神淡路大震災の時には、横浜に住んでおりました。
当時、兵庫に住んでいた祖母が被災し、一時的に横浜に居住するということはありましたが、私自身が震災を間近に体験することはありませんでした。
そして、今回の大震災。
私は、なぜか大阪に住んでおり、やはり被災を免れています。
今私たちにできること
東日本大震災に被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
マスコミ各社は,被災者の方々に同情するような報道を続けていますが,実際に被災した方しか本当のつらさは分からないと思います。
いくら被災者の方々の苦労を思慮しても,その思慮によって被災者の方々は救われません。
今,私たちが行うべきことは,被災者に「同情」することでは決してありません。私たちがなすべきことは,具体的な行動だと思います。
皆さん,義援金を送りましょう。
私も少ないですがお送りしました。
私の親も送っています。
少しでも構いませんので,義援金を送りましょう。