見上げればそこに
昨年秋、東欧に行きました。
石畳のでこぼこ道に続いて、煉瓦造りの建物が建ち並ぶ。
空は秋を前に少し曇りながら、街の木々や古い家屋上に大きく横たわる。
歴史深い街に住むことの不便さを思いつつ、誇りを感じながら暮らす人達の表情をたくさん見ました。
変わってこちらは大阪。
街路樹と高層ビル群。空はビルとビルの間にちらちら見え隠れ。
日本の都会の要素が凝縮されています。
先日、大阪市は、現在の御堂筋沿いの建物の高さ制限(原則50m、最高60m)を条件付きで撤廃し、規制緩和を進める方針をとりました。
これにより、一部の建物については、200m程度までの高さで建てられるようになります。
またひとつ大阪の景色が変わります。
「都市の景観」という言葉があります。
風光明媚な土地だけでなく、住居やビルや立ち並ぶ都市そのものにも、保全すべき景観、空間、景色があるのではないか。
法曹養成制度検討会議
昨日,今日と各地で選挙権の一票の格差についての判決が相次ぎました。
広島高裁では,昨日と今日とで結論が変わるなど,
皆さんにとってわかりにくいことが多いかもしれません。
各判例を分析して,皆さんにわかりやすく説明するには,
時間も私の能力も若干不足していますので,
この問題については明日以降の方に泣く泣く譲りたいと思います。
さて,では何を話そうかと考えたのですが。
中井といえば法曹人口,司法制度改革,と勝手に思っているのですが。
今日,法曹養成制度検討会議が,「法曹三千人」を撤回する方向で中間提言をまとめるようだとのニュースが流れました。
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013032201002312.html
世間的には全く注目されておらず,テレビのニュースなどでは流れていないようです。
恩師の教え
先週、ロースクール在学中にお世話になった憲法の教授が退官されるということで、送別会に行ってきました。
平日のど真ん中であったにもかかわらず、ロースクールの修了生を中心に60人程集まったとのことでした。
私も在学中2年間にわたってお世話になりましたが、授業外でも学生のために時間と労力を費やすことを全く惜しまない先生で、質問に行けば何時間でも熱心に指導をしてくださり、学生が出すレポートにも非常に丁寧なコメントをくださりました。
授業にしても、学生の指導にしても、正直手を抜こうと思えばいくらでも抜けるし、楽をしようと思えばいくらでも楽をできるように思います。
それでも、この教授は常に全力で学生に向き合ってくれる先生でした。
送別会で多くの修了生が集まったのを見て、教授がいかに多くの学生に慕われていたのかを再認識しました。
異動の季節
何かと気忙しい年度末ですが、桜の便りも届き始め、季節は春、異動の時期です。
転勤のような異動とはほとんど縁がない我が業界ですが、そんな弁護士でも異動にそわそわすることがあります。
自分の異動についてではありません。
裁判官の異動についてです。
裁判係属中、このまま進行すればこちらの主張を受け入れてくれそうな裁判官であれば、「どうか異動してくれるな。まだ当地に3年しかいないじゃないか。」と思います。
反対に難しい進行を余儀なくされている裁判であれば、「どうか異動してはくれまいか。もう当地に3年もいるじゃないか。」と流れが変わることに妙な期待をしてしまうこともあります。
もちろん裁判所・裁判官は公平・公正で各人で区々の判断になることなどないはずですが、事の真偽・評価が微妙なケースであれば、弁護士としても担当裁判官が変わるか変わらないかに興味を持たないわけにはいきません。