2012年4月26日 (木)

小沢一郎無罪判決

本日,東京地裁で小沢一郎に対する無罪判決が出た。

政治資金規正法違反という容疑名もそうだが,特捜部が立件を断念した中,検察審査会が二度にわたり起訴相当と議決し,強制起訴に至った経緯からしても,無理筋の事件だったのであろう。

 

今回の裁判では,検察官調書が軒並み却下された。

日本の裁判は「調書裁判」といわれ,公判廷での証言や供述ではなく,捜査段階の調書に記載された供述のほうが信用されて事実認定される傾向がある。また,捜査段階で捜査機関の圧力に屈し,ひとたび自白調書が作成されてしまえば,公判で覆すのは難しい。

 

今回の裁判を契機に,捜査段階の調書が重視されるあり方が見直され,公判中心主義が加速されることを期待している。

2011年11月18日 (金)

世間は狭い

先日、府内某所で食事をしていたときのこと。

初めて来たお店なのに、働いている方に見覚えがある。

でも、お名前は思い出せない。

誰やったかな、どこでお会いしたかな…

最近、こういうど忘れがよくあります。

よくありすぎて、ときどきヘコみます。

 

しばし悩んだ末、同伴者が話しかけて、ようやく判明しました。

私が過去に担当した裁判で、裁判員を務めておられた方でした。

お名前が思い出せないのも当然です。

法廷では、あくまで「裁判員◯番さん」で、そもそもお名前知らないですから。

それにしても、まさかこんなところで再会するとは。

先方は気づいておられなかったようで、お互いびっくりです。

10月19日の読売新聞ほかによれば、大阪府警吹田署は、11歳の長男に物ごいさせたとして、33歳の父親を児童福祉法34条1項2号「児童にこじきをさせ、又は児童を利用してこじきをする行為」違反として逮捕した。児童は「お父さんから『財布を落としたと言えば、知らない人でもお金をくれる』と言われてやった」と話しているという。ちなみに、罰則は「3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこれの併科」(60条)である。

ひどい親もいるものだが、法律論としてはどうだろう。児童がなんと言ってお金を貰ったか、明らかでないが、「財布を落としたのでお金を下さい」と言ったと仮定すると、これは「こじき」なのだろうか。

弁護士は日々ご相談者・ご依頼者の法律問題に取り組んでいますが、ひとくちに「法律問題」といってもその内実は様々です。

 

弁護士にとって、理屈でどうこう言う場面は意外と少なくて、理屈を前提・背景にしながらも、結局はご相談者・ご依頼者が何を望んでおられるのかを探ることなくして業務が成り立たないように思います。

 

例えば、交通事故の過失割合で揉めているというケース。

 

2011年9月14日 (水)

これでいいのか裁判員裁判

 いきなり挑戦的なテーマを掲げましたが,私は,裁判員裁判をよりよい制度になおしていこう,という推進の立場です。そのうえで,あえて「これでいいのか」と問いたいのは,裁判員の皆さんに課された罰則付きの守秘義務です。守秘義務の範囲を緩やかにして,裁判員裁判の良し悪しを,もっと自由に議論できるようにしたいのです。

 

 裁判員法には,施行から3年経ったら,それまでに行われた裁判員裁判の内容を検討し,必要に応じて改善することが定められています(裁判員法附則9条)。

 裁判員裁判は,2009年(平成21年)5月21日に始まりました。2012年,来年の5月には,制度誕生から満3年を迎えます。つまり,来年から,裁判員裁判の見直し作業が始まることになっているわけです。

 

 私はこれまで,2件の裁判員裁判の弁護人を務めました。また,現在,公判中の事件と,年末の公判を目指して争点や証拠を整理中の事件が,それぞれ1つずつあります。全国で行われた裁判員裁判の総数に比べたらわずかですが,それでも「変えなきゃ」と思う点はいくつかあります。

 

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