「消費者保護条例に基づく不当な取引行為の指定の一部改正にかかる意見公募」 に対する意見書

「消費者保護条例に基づく不当な取引行為の指定の一部改正にかかる意見公募」 に対する意見書

2018年(平成30年)7月17日

大阪市消費者センター 御中


  大阪弁護士会      
  会長 竹 岡 富美男


 「消費者保護条例に基づく不当な取引行為の指定の一部改正にかかる意見公募」
に対する意見書


 現在、貴市において実施されている「消費者保護条例に基づく不当な取引行為の指定(平成2年大阪市告示第472号)」の改正についての意見募集に対し、以下の通り意見を述べる。


1 意見の趣旨
 意見公募にかかる告示改正の内容にすべて賛成する。
 改正告示の周知を、消費者、事業者いずれに対しても、十分に行われることを要望する。

2 意見の理由
 消費者の要請なくして行われる勧誘(不招請勧誘)は、それ自体が消費者には迷惑であり、また、不当な契約や不本意な契約につながりやすく、悪質商法の温床にもなっている。消費者庁の調査の結果においても、9割以上の消費者が勧誘を受けたくないとし、多くの消費者が原則的に禁止するか少なくとも拒否の意思表示があった場合には勧誘を禁止すべきであると回答している(2015年5月消費者庁「消費者の訪問勧誘・電話勧誘・FAX勧誘に関する意識調査」参照)。また、社会の高齢化が進展するなか、高齢者(65歳以上の者)は、訪問販売や電話勧誘販売による消費者トラブルの割合が他の世代よりも高く、なかでも、判断力に問題のある高齢者では、その傾向がより顕著になっている(平成30年版消費者白書38頁参照)。今後、高齢化がさらに進展していくことに鑑みれば、少なくとも不招請勧誘を事前に拒絶することを可能とする制度の確立が必要である。
 この点、当会は、2015年(平成27年)7月13日付「望まぬ勧誘を防止できる制度の速やかな確立を求める意見書」において、「-訪問販売お断りステッカー制度及び電話勧誘お断り登録制度の導入を求める意見-」を発出したが、遺憾ながらいまだその制度の導入は実現していない。もっとも、既に、条例等により、訪問販売お断りステッカーや自動応答装置による勧誘の拒絶を無視することを禁止する地方公共団体もあり、地方における取組で、より積極的に消費者-とりわけ高齢者・障害者等の脆弱な消費者-の権利擁護を実現することも可能であり、また、 必要なところである。
 今般の貴市の改正提案は、まさにこの要請に叶うものである。適時に同改正が実施されるとともに、改正告示の周知が、消費者、事業者いずれに対しても十分に行われ、貴市における消費者被害の予防に活用されることを強く期待するところである。
以上

ページトップへ