弁護士会から

広報誌

オピニオンスライス

気象予報士/防災士

晴山紋音さん

HAREYAMA, Ayane

NHK「ニュース7」の気象コーナーを担当する気象予報士・防災士の晴山紋音さんにインタビュー。
気象予報士の価値を上げたいという思いと、まだまだ高められる防災への意識についてのお話など盛りだくさん。弁護士だけでなく、全ての人が傾聴すべきお話でした。端的かつ明瞭なお話の中から、秘められた熱意がひしひしと伝わりました。

気象予報士を目指したきっかけ~これまでのキャリアも振り返りながら~

晴山さんは、転勤族のご家庭で育たれたと伺っていますが、関西にご縁はあるのでしょうか。

いえ、阪神ファンではあるのですが、関西に全く縁はなくて。初任地は広島でしたが、西日本に住むのはそれが初めてでした。

気象予報士を目指されたきっかけをお聞かせください。

当初は、絶対に気象キャスターをやりたいとまでは思っていなかったんです。ただ、元々、マスコミの仕事に興味があって、テレビの世界への憧れがあったことと、自分の名前に「晴」がついていて、天気に関係するというところが、最初のきっかけかもしれないですね。

小さい頃、ニュースで「では、お天気いきましょう。○○さん」と呼ぶのを聞いて「では、お天気いきましょう。晴山さん」というフレーズが面白いな、そうなったらいいなという気持ちがありました。

まさに今、「では、お天気いきましょう。晴山さん」が実現しているということですね。

はい。そうですね。

気象予報士になるには、数式などの理系の知識が必要で、文系から気象予報士を目指すのは結構難しそうです。慶應義塾大学の経済学部で学ばれた晴山さんが気象予報士を目指すにあたって、難しかったことは何ですか。

実は、気象予報士試験は小学生でも受かっているんです。それは、その子が天才小学生だったわけではなくて、小学生でも理解できる内容が出題されているということだと思うので、大事なのは、根気とか、精神的な部分になると思います。

気象予報士試験は、たしかに回数がかかる可能性がある試験ではあると思います。科目には、一般知識、専門知識、実技の3つの科目があって、最初の2科目が揃わないと、最後の実技の試験には進めません。一般知識と専門知識も、1回合格すれば永久に合格した状態が継続されるわけではないので、3科目の合格を全て揃える難しさはあります。

私も、4回目の試験で受かりました。ただ、内容をひとつひとつ見ると、そんなに難しいことは問われていないんだと思います。

NHK「ニュース7」の気象キャスターに就任して

NHKの午後7時のニュース番組「ニュース7」で気象キャスターをつとめておられますが、どういったきっかけで出演されることになったのですか。

広島の放送局にいた時に、募集がありました。私も、長く住んでいた東京にいつかは戻りたいという気持ちもありまして、たまたまオーディションを受けて受かりました。

2022年から番組を担当されて3年目になりますが、振り返って改めていかがですか。

最初の1、2年はストレスを感じることもありました。チームで決めて制作したものが、本当に良いものなのか、自分自身の思いが届けられているのか心配になったときもあります。最近は信頼して任せてもらえるようになったなと感じるところもあって、少し気持ちは楽になったように思います。

気象予報士の仕事のやりがいと難しさ。どう、視聴者に伝えるか

晴山さんが、気象予報士になってから一番大変だったことは何でしょうか。

「気象予報士」といっても色々と仕事がある中で、私はキャスターという、言葉で人に伝える仕事をしています。準備をしている段階では、放送で伝えたい言葉がたくさん浮かんできますが、番組の尺による制限もあるので、実際には、本当に少しの言葉に凝縮せざるを得ません。

それから、テレビという性質上、画面から伝わる情報が強いためか、ちゃんと説明しているつもりでも、伝わっていないんだな、ということも多いです。例えば、晴れマークが付いていても雨が降る可能性がある日は「にわか雨がありそう」とか「明日は傘があったほうがいい」ということをお話ししますが、雨マークが付いていないと、「晴山さん、晴れって言ってたのに!」と言われてしまいます。でも、私は雨の可能性には言及しているので、言葉ではなく天気マークの視覚的な情報にとらわれてしまっているということになりますね。

自分の話をなるべく正確に聞いてもらえるように、工夫しないといけない、これが一番苦労するところかなと思います。

視聴者に、どうわかりやすく伝えるかというのは難しいですよね。テレビの場合、どのような視聴者を想定するのかという問題と、自分が話している内容への反応がどうであるかがダイレクトには伝わってこないという問題があると思います。その点では大変悩みが多いのではないかと拝察しますが、それはどのように調整されていますか。

おっしゃるとおりです。テレビでは相手の顔が見えず、発信したときは不特定多数に発信することになります。番組によって、ある程度の視聴者のイメージは持ちながら言葉選びや伝え方を考えますが、一斉に、一方的に、伝えることになってしまいます。でも、結局は画面を通しての一種のコミュニケーションなんだと思います。もちろん正確な言葉を選ばなければいけないときもありますが、最終的には自分の感覚を大切にしています。

私は画面を通しても、自分は何も変わらないと思っています。画面を通したからといって自分がいい人間になるわけでもないし、美しく見えるわけでもない。等身大の自分しか映らないので、自分の中にある言葉しか出てこない。だからこそ、常日頃から人としゃべることが好きだとか、人に何か話したいことがあるとか、そういった気持ちを持つことが重要で、そう意識していないと本当に一方通行になってしまう。この人はなんか嫌だなと思われないように、人に思いやりを持つとか、日々の小さな心がけを大事にする必要があると思っています。

気象予報士をする上で、ここは譲れないというところはありますか。

今、私が担当している「ニュース7」はすごく時間がタイトで、尺が2、3分しかありません。短い時間の中に伝えたい内容をぎゅっと詰め込むことになります。例えば、画面に天気マークが出てから全国の天気や気温について15秒ぐらいで説明しなきゃいけない。申し訳ないけれど、前半の解説で言ったので繰り返しになる部分は割愛しようなどといった判断をしていかなきゃいけないんですね。

取捨選択の順番についても考え方は様々で、臨機応変な対応が求められます。「西の地域から順にしゃべるべきだ」という意見があったとして、私はそうはしたくないというときもあります。視聴者は私の話した言葉を全部聴いているわけではなくて、自分の住んでいる地域のこととか、自分が旅行に行く地域のことしか見ていない。だから、「西から順番にしゃべる」ことよりも、時系列に沿って話したり、台風などの特定のテーマを独立させて話したりすることの方がわかりやすいときもある。定型にとらわれるのではなく、そのときそのときの最善を選んでいく必要があって、人と意見が分かれたときにはしっかり自分の考えを伝えるようにしています。

私はこの仕事をする上でノーと言うことも必要だと思っているので、言うことを聞かないやつだと思われているかもしれませんね(笑)。

いかに分かりやすく伝えるか。我々弁護士もその辺は結構難しさを感じています。
さて、気象予報士には色々なお仕事があると伺いましたが、キャスター以外で気象予報士の方が活躍されている場面は、どのようなものがあるのですか。

予報のシステムをつくる人がいたり、表に出ることはせずに原稿を書く人がいたり、どういう演出をすべきかを考える人もいます。実は、資格を持っていてもテレビに出ていない方の方が圧倒的に多いんです。気象予報士、かつキャスターをするのは専門職的なところがあるかもしれません。

気象予報士の価値を上げ、仕事の幅を広げるために。「おかえりモネ」効果もあった?

さて、今年は、日本初の女性弁護士を主人公とする朝ドラ「虎に翼」が法曹関係者の中では話題です。2021年の朝ドラは気象予報士を主人公とする「おかえりモネ」でした。朝ドラ効果で、気象予報士についての皆さんの関心が広がったとか、目指す人が増えたということはありますか。

「おかえりモネ」の放送中とその直後くらいは、気象予報士試験を受ける人の数が伸びたみたいです。ただ、弁護士さんもそうだと思いますが、テレビで弁護士の番組があったときに、実際はそうじゃないんだけどな、みたいなことがたくさんあると思います。私も、「実際はドラマとは違うんだけどな~」とツッコミながら見ていました。

「おかえりモネ」では、最後、モネは地元に帰って、地域で貢献できるように、気象の知識を生かしたいというストーリーでした。晴山さんは、将来、気象予報士としてどのような部分で貢献したいとお考えですか。

私の生まれは岩手ですが、その後、札幌、仙台、東京で過ごしていて、自分にとっての故郷がどこなのか自分でもわかりません。ですから、モネみたいに特定の場所に戻って貢献したいといえる場所がない。そこは寂しくもあります。

では、どういうところにこの仕事の展望を持っているかと言うと、マクロ的には気象予報士という仕事の価値を上げたいと思っています。

「お天気お姉さん」という言葉がありますが、その定義はとても曖昧で、我々のように気象予報士の資格を持っている人と、持っていない人がいます。残念ながら、タレントやアイドルといった肩書きを持つお天気お姉さんの方が、どうしても知名度が高くなってしまうのが現実です。

資格を持つ者として、「気象予報士」の価値を上げるために、なにかできないだろうかと日々模索しています。天気の仕事以外でも呼んでもらえる気象予報士が増えるよう、底上げをしていきたいですね。

その底上げというのは、気象予報士の母体数を増やすべきということですか。それとも、テレビに出演する機会を何らかの手段でもっと増やすべき、といったことですか。

そこの答えがないから難しいんですが、どうにかして仕事が増えていかないだろうかと思っています。いいアイデアがあれば聞きたいです。テレビであれば、今いる人たちだけでもマスを取り合っているような状態。供給の方があふれているのかもしれないですね。

そうすると、気象予報士の専門知識以外で何かいろんなことをやっていくということが目標になるのでしょうか。

そういうところも含めてになると思います。私もかつてそうでしたが、人によっては、気象予報士が中継に出て食レポなどをすることもあります。でも、ひとたびアナウンサーという肩書きがつくのと、気象予報士だけの肩書きの人とでは、全く違うものとして扱われているように思います。アナウンサーさんの活躍の場はすごく広いと思いませんか。たとえ同じような能力がありますよ、しゃべることができますよという状態でも、気象予報士という肩書きだけでは不十分なのかもしれません。

私はそういうところに疑問を持っていて、気象予報士でも幅広い能力を持った人、面白い個性を持った人はたくさんいますが、その活躍の場がまだ狭いと感じています。

気象情報は、キャスターが一人で伝えるか、今の「ニュース7」のように、アナウンサーと気象予報士が掛け合いをする形が一般的ですが、気象予報士同士が掛け合いをする番組があっても面白いですよね。「私は明日の天気をこう考えます」、「いや、僕はこう思います」みたいな番組があったら、普段は見えない人柄が見える瞬間があるかもしれません。

気象予報士のお仕事の範囲として、晴山さんは、サッカーチームの気象予報分析担当を検討されていたお話も伺いました。「おかえりモネ」の中でも、車椅子で競技をする障がいのある陸上選手を気象予報士であるモネが、競技場に吹く風を予測してサポートするという話も出てきました。
晴山さんは、他の産業や文化との関係で、気象予報士としての活動の幅についてはどのようにお考えですか。

スポーツのチームに向けた予報もそうですし、気象災害で影響を受ける保険やインフラ系の企業は、関心があるところが多いと思います。

自然は人の生活と切り離せないものなので、ビジネスチャンスという意味では結構色々なところにあるんじゃないかという気はします。ただ、潜在的にはビジネスチャンスはあるけれども、実際に事業にするまでが大変なのだと思います。

気象予報士業務のテック化はあるか。AIの存在は脅威か。見る人が見れば分かる人間ならではの言葉遣い

さて、話は変わって、気象予報士の業務はAIに駆逐されていくと思われますか。それとも、まだまだ人の力が絶対的に必要だとお考えですか。

この仕事をしているとまだまだ人の力が必要だと強く感じます。

たしかに、コンピューターが学習するようになって、昔より予報の精度は格段に上がっていると思います。

でも、コンピューターの中にも、モデルが幾つかあって、例えば直近を予想することが得意なモデルとか、長期的に見ることができる予報のモデルなどがあります。そのような色々な考え方をする予報モデルを比べて、最終的に雨が降りそうなのか、いつから降りそうなのかということを人間が修正している感覚です。色々なことを得意とするモデルたちが色々な予想を出しますが、それが似通っているときもあれば、かなりぶれているときもあって、そのぶれ幅を修正しなきゃいけないのは私たち人間です。

ちなみに、その予想のぶれ幅までを考えずに、放送やSNS等で情報を出している人がいるというのも事実だと思います。この仕事は、そこまで考えていなくても、天気マークやコンピューターが予想した画面に沿って伝えれば、それっぽい予報をしているように見えてしまうんですよね。

今言った予想のぶれ幅まで考えられているかどうかは、気象予報士同士では分かっていると思います。私も私で、おそらく色々なキャスターから、晴山はこういうレベルで予報をしているんだなと、良くも悪くも思われているでしょう。逆に私も、この人は「ここまで考えているからこそ、こういう言葉選びをしたんだな」と思うときもあれば、あまり考えずに言葉を選んでいるように感じるときもあります。

具体例を挙げれば、「天気の崩れはないでしょう」という言葉があります。よく聞きますよね。でも、それは、快晴のときに使うべき言葉なのでしょうか。天気の崩れがないというのは、ちょっと曇りそうだけど傘は必要なさそうだよね、というときであって、快晴が続いているときに使うのは違和感があります。便利な言葉をただ使い回すだけだと、結局は伝わりにくい予報になってしまいます。

最終的に必要とされる人というのは、そういった細やかな言葉遣いまで気を遣っている人だと思うので、私も常々磨いていかないといけないと思っています。

日本の天気・気候、好きですか?

晴山さんには、ざっくばらんに日本の天気についてもお伺いしたく思いまして。晴山さんは日本の天気・気候の良さはどんなところに感じておられますか。

日本も熱帯みたいな気候になってしまうのではないかと言われるときがありますね。もちろん地球温暖化の影響は日々感じつつも、日本は中緯度帯にある、温帯の国なんだなと思わされます。はっきりと四季がある国は珍しい。日本は島国だから、海の影響もよく受けて、面白い場所にあるなと思います。そこが魅力の一つです。

ただ、最近は夏が9月、10月まで続いて、その後、急に寒くなって、この前まで暑かったのにもう冬なのか、といった感覚があり、四季がなくなりつつある印象を受けます。

春や秋が短くなった印象はありますが、なくなってはいない。私は、春と秋をちゃんと感じていますよ。みんな春と秋がない、みたいなことを言いますよね。例えば、春に長袖を着ているところから急に25度くらいに気温が上がる日が出てくると、もう夏だな、とか言い出します。ですが、その時期は、昼の時間が長くなってくる時期で、晴れていれば日中の気温は上がりますが、朝晩は寒くなります。その寒暖差があることが春らしさだと思います。また、残暑が厳しい9月、気温が35度近く上がったとしても、日差しの柔らかさ、日没の早さ、風、虫の声…そういったところから季節の歩みを感じられます。今、夏が4割、秋が6割で、いくら昼間に暑くたって真夏のピークは去ったんだ…って。皆、自分の体感で暑いか寒いか、半袖か長袖か、みたいなところで季節を分けすぎているような気がします。自然はいろんなところから季節が進んでいることを教えてくれますよ。

晴山さんは、春夏秋冬、どれが一番好きですか。

私は春です。私が春生まれなのもありますし、気候的にも昼が長くなってきて、からっと晴れて快適な日が多いです。それに、日本は4月始まりなので、色々新しくなるじゃないですか。私は新しくなることが好きなんですよ。昔、小学生の時に上履きが変わるだけでうれしくて、そういう新鮮な気持ちになるのが好きなので、春が一番いいですね。

防災士として

晴山さんは防災士の資格もお持ちです。報道を見ても防災・減災の重要性は伝わってきているとは思いますが、まだまだ事後の問題に焦点が当てられることが多いと思います。晴山さんは、防災・減災の重要性をどのように伝えていくのがよいとお考えですか。

それは、何かが起こるごとに反省していくしかないですね。いくら雨の時期が来ますから防災グッズを見直してくださいと言っても、しない人は本当にしないし、もう今すぐ逃げないとこのまま死にますよ、と言っても逃げない人は多分逃げない。どうしたら人の心を動かせるか、それが難しいところです。

今年の1月1日に能登半島地震がありました。離れた東京に住んでいる私にも衝撃は大きかったです。1月1日に起こったというのも、教訓にすべきだと思っています。自然災害は時と場所を選んでくれない。それをとても象徴している災害でした。

こういう自分の感覚を、例えば講演で伝えた時に、ああそうだなと共感してもらえるか。もし共感してくれる人がいるなら、きっとそれをきっかけに、自身の備えを見直してくれるかもしれない。今は100円ショップでも防災グッズが売られていますよね。関心がなかった人でも、私が何度も言うことによって、100円ショップに行ったときにふと防災グッズが目に入ってくることもあると思うんです。そのときに、100円だし買ってみるかと、なってくれればいいなと思います。

防災には、自分の周りを知ろう

我々の弁護士会には災害復興支援委員会というのがありまして、その活動の中で、和歌山県庁で防災の講義を受けたことがあります。串本町は、津波の到達時間が約2分から3分だそうです。そう言われても…というのが正直な感想だったのですが、どのようにすればよいでしょうか。もう大地震が起きたら諦めるしかないのでしょうか。それとも、何かできることはありますか。

私は串本町に行ったことがないので、どんな地形で、どんなところに住宅があるのかわかりません。正解は導き出せないです。

けれども、災害の対策に「自助」、「共助」、「公助」とある中で、一番大切にすべきなのは「自助」だと思っています。結局、「共助」も「公助」も、「自助」がないと成り立たない。自分自身が防災に自信を持てていないと、他の誰かを助けることはできないと思うんです。防災の方法は、自分で繰り返し反省しながら見つけていく必要があって、私も含め、一人一人がやっていかなきゃいけないことだと思います。

それに、3分って長いと思いますよ。私がこの仕事をしているから1秒って長いなという感覚を持っているせいかもしれませんが、3分でできることはそれなりにあると思います。もしくは、3分しかないからこそ、事前にやらなければならないことがあるのではないでしょうか。

自分の周りの安全な場所、逃げられそうな場所は知っておきたいですよね。防災、防災と意気込んでやらなくていいですが、防災に意識を持っていれば、ちょっと家の周りを散歩するときとかに気が付く瞬間があると思います。

こんなところに高台があったんだとか、この狭い道は側溝もあって危なそうだなとか、この公園も避難場所になっていたんだとか。

そうやって事前に自分の周りのことを知っていたら、何か起こったときに、用意した防災グッズを持って、またあるときは周りの人と協力しながら、助かる方法があるかもしれない。

私の前任地の広島の話をすると、広島では、大雨で崩れるような危険性の高い山あいにも家が建てられています。中には、危険だとわかっているけれども、そこに愛着を持って住み続けている方もいらっしゃるんですね。大事なのは、愛着のある街であるからこそ、何かあったときは避難できるように、自分で自分の住んでいる地域のことをちゃんと知ることです。

弁護士に対するメッセージ

弁護士にどんなイメージを持っておられますか。

やっぱり堅いとか賢い、この人たちは頭が良過ぎるみたいなのがあるんじゃないでしょうか。いわゆるヒエラルキーが高そう、というイメージを持たれているんじゃないかなという気がします。それを良く捉える人もいれば、悪く捉える人もいると思うので、一般的な弁護士さんのイメージとはちょっと違う雰囲気の人がいてもいいのかもしれないですね。

実際に弁護士と一緒にお仕事をされたり、弁護士に頼み事をされたというご経験はありますか。

私はないですね。もし今後、SNSで誹謗中傷を受けたらお願いします(笑)。

1つ言えば、昔、ネットにありもしない記事を書かれて、その時は訴えたりすることは結局断念しましたが、でも、やっぱり悔しさはどこかにありました。本当に火のないところに煙が立ったみたいな、放火されたような感じでした。

大阪弁護士会としても気象予報士の方にインタビューさせていただくのは初めてですが、改めて、今日のインタビューのご感想をお聞かせください。

今日の感想としては、見ている点がすごく面白いというか、違うなという感じは受けました。防災の講義の話とかも出てきて、私も興味深く学ぶ部分があり、こういうことまで掘り下げられるんだというところもありました。異分野の仕事の中に、似ている部分もあるなと感じました。弁護士さんと協同してビジネスチャンスを作れるかもしれないし、お互いのプラスになる部分もあるのかなと思いました。

気象予報士として弁護士に対して期待することはありますか。

気象予報士のお仕事と似た部分もあって、弁護士の仕事にも専門職ならではの難しさがあるのだろうとお察しします。敷居が高そうなところを低くできたらもっといいんじゃないのかなという気はします。

我々も、そういうことにも聞く耳を持って、良いサービスを提供できるように頑張りたいと思います。お忙しいところ、ありがとうございました。
ありがとうございます。私も楽しかったです。

2024年(令和6年)5月29日(水)

インタビュアー:阿部秀一郎
岩井 泉
尾崎雅俊
豊島健司

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