大阪弁護士会について

平成31年度 役員就任のご挨拶


会長 今川 忠

副会長 倉橋 忍

副会長 飯島 奈絵

副会長 川村 和久

副会長 廣政 純一郎

副会長 桑原 秀幸

副会長 礒川 剛志

副会長 林 裕之

私たち執行部は、「届けたい。弁護士の力」のキャッチフレーズの下、「敷居は低いが、質は高い」弁護士会を目指します。そのために次の基本スタンスで会務に取り組みます。

基本スタンス~二つの柱~

1 司法アクセスの拡充

私たち弁護士は、訴訟事件を含めた法律事件を独占的に取り扱うことが法律で認められており、法的な悩みを抱えている方々に寄り添い、その解決のために努力することを惜しみません。

私たち弁護士が法的な悩みを抱えた方々の下へ「出かける」、また法的な悩みを抱えた方々に弁護士会館等の法律相談ブースに「来ていただく」という取組みを引続き行ないます。また、社会の複雑化・高度化に伴い法的な問題も複雑化・高度化しています。したがって、私たち弁護士自身が「高い質を備える」必要があり、それを市民の方々に対し分かり易くお伝えする「質の可視化」をする必要がありますので、これらに取り組みます。

2 安心した生活のできる社会

私たち弁護士は、三権(内閣・国会・司法)分立を構成している司法の一翼を、裁判等を通じて担っています。このように三権が分立しているのは、相互に抑制と均衡を保たせて、市民の権利や自由を守るところにあります。
市民の権利や自由が守られてこそ、私たち個々人が将来にわたり「安心した生活」を送ることができると考えます。

私たち弁護士は、三権分立を構成する司法の一翼を担っている以上、このような社会になるために努力することを惜しみません。

具体的な取組み

1 司法アクセスの拡充
(1)マッチングポイントの構築
①「出かける」

弁護士会は、ただ待っているだけでなく、法的な悩みを抱えた方々の下へ積極的に出かけ、その解決に当たっています。例えば、弁護士会は、法的な悩みを抱えた方々と直接関係されている団体等と積極的に連携し、弁護士を派遣しています。今後もこのような制度の拡充を図ります。「かゆい所に手が届く」弁護士会を目指します。

②「来ていただく」

弁護士会は、弁護士会館等に相談ブースを常設し、一般的な法律相談だけでなく、労働、交通事故、離婚、遺言・相続等多くの分野別相談も実施しています。また、事業承継、事業再生、海外案件を含め様々な法的な悩みを抱えた方々に対して、弁護士を紹介する制度もあります。分野別相談や弁護士紹介制度を一層充実させ、社会的ひずみのしわ寄せの下で法的な悩みを抱えた方々が気軽に相談に来られる「敷居の低い」弁護士会を目指します。

(2)法的悩みを解決する
①弁護士の質の向上

弁護士会は、充実した研修制度により弁護士の質の向上を図っています。複雑化し高度化した法的な問題を解決するために、更なる質の向上に向け、研修制度を一層充実させます。

②弁護士の質の可視化

本年度に分野別登録制度がスタートする予定です。これは、一定の研修と実務経験を充足した弁護士を弁護士会のHP上で情報提供する制度です。市民の方々から見て、弁護士の質をわかりやすくお伝えするための仕組みとして、その一歩を踏み出した制度です。

2 安心した生活のできる社会
(1)憲法改正

三権分立を定めている憲法の改正について、弁護士会は、従前から法律家の専門家集団として法律家の立場から積極的に意見表明をしてきました。また、広く市民の方々の間で憲法改正について議論をして頂くために、憲法改正に関する連続講演などを開催してきました。このような取組みを今後も継続します。

(2)多様性の尊重

民主主義とは、意見の不一致や批判を容認する社会であると言われており、多様性が尊重されることは当然であると考えます。

弁護士会では、5月11日(土)にLGBTをテーマにシンポジウムを開催しますが、このような多様性の視点からも個人が尊重される社会になるような取組みをします。

(3)刑事司法

一部の刑事事件ではありますが、取調べの可視化が実現されました。しかし、いまだ「人質司法」から脱却できていません。

このために、取調べ段階において刑事弁護人が立ち会える権利(刑事弁護人立会権)の導入に向け取り組みます。

(4)民事司法

民事訴訟手続きについて、今、IT化を前提とした改革案が検討されています。裁判を受ける権利の下に、充実した審理を維持しながら迅速な法的紛争の解決を図るためにはどうすればよいのかという観点から、この改革案について取り組みます。

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