大阪弁護士会の活動

人権擁護委員会

警察官による取り調べ時の威圧的態度等に関する事例

2015年(平成27年)6月26日

 平成18年4月26日頃、大阪府東警察署において、申立人の取調べを担当してた刑事が申立人に対し、 「部屋に入るときは挨拶をしろ」「おじぎをしろ」と言って申立人を威圧した。

 このような取調べ担当者の威圧的態度により、被疑者は捜査機関が期待する供述に誘導させられたり、さらには自白を強要されたりすることにもつながりかねず、適正手続を定めた憲法第31条及び刑事訴訟法第1条の趣旨に反し人権侵害のおそれがあると認められることから、逮捕または勾留されている被疑者に対し、取調べの際、取調べを行う担当官が挨拶を迫ることによって、被疑者を威圧することのないよう勧告した。

 加えて、本件のように、取調べの適正さに疑義が提示されたときに、事後において、客観的に検証 することができる手段を確保しておく必要があることから、取調べの状況の全部を録画録音し、 取調べの際の関係者の対応を事後に客観的に検証しうる体制を作るよう勧告した。

警察官による取り調べ時の威圧的態度等に関する事例

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