私たちの活動
メニュー
マンガで労働法! 緑橋昂輝&白田弁護士の労働事件簿
労働法マンガ最終章 不当解雇!?ついに裁判へ 後編
















-
-
まさかリストラにあうなんてね…
-
-
色々あったけど、会社に戻れたぞー!自分が裁判することになるとは。
-
-
貴重な経験と言ってもいいでしょうね。
-
-
社員は簡単にはクビにできないんですよね?
-
-
そうですね。合理的な理由があり、かつ、社会的に相当と認められなければ、解雇(クビ)は効力が認められないんです。労働契約法16条に定められています。
※労働契約法16条「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」
-
-
今回のように、会社の経営上の理由で解雇する場合は「整理解雇」と言われるんですよね??
-
-
そうですね。整理解雇4要件というものがあって、無条件で整理解雇が認められるわけではありません。
-
-
裁判でも問題になりましたね。
-
-
①人員整理の必要性、②解雇回避努力義務、③解雇対象者選定の合理性、④手続の妥当性の4つを満たすかが問題になります。
最近では、4要件ではなく4要素ということもあります。
-
-
今回は、昂輝さんを狙い撃ちにしたので、③解雇対象者選定の合理性がないということですね。
-
-
今回は交渉が決裂し、裁判になりましたが、最後に会社と和解することができましたね。
-
-
白田先生がいなかったら、あなた今頃クビだったかもしれないね。
-
-
結果よければ全て良しということで。裁判も体験できたし。
-
-
裁判の流れは、一度体験してみないとわかりにくいかもしれませんね。原告(訴える方)が訴状に訴えたい内容を記載して裁判所に提出し、被告(訴えられた方)が答弁書で反論します。その後、主張や反論を繰り返し、証拠や証言を踏まえて審理が行われ、最終的に裁判所が判決を出すという流れですね。判決まで1年以上かかることもあります。今回のように、判決が出る前に和解になるケースも多いですね。また、労働関係に関するトラブルについては、原則3回以内の期日で審理を終え、早期の解決を目指す「労働審判」という手続もあります。気になったら「労働審判」でWeb検索してみよう。
裁判の流れ ※一般的な流れを簡略化して図にしたものです
-
-
今回は、裁判だけではなく、労働組合を作るという経験もできましたね!
-
-
労働組合は、働く労働者が集まって作っている団体で、会社と交渉して違法な行為をやめさせたり、よりよい職場を作っていくための団体です。
緑橋さん、労働三権って覚えてますか?
-
-
…
-
-
も~、労働組合を作るときに白田先生に聞いたじゃない!
-
-
団結権・団体交渉権・団体行動権で労働三権です。自分たちの働き方を改善するために、みんなで集まって(団結権)、会社と話し合いをして(団体交渉権)、会社が不誠実な対応をした場合にはちゃんと話し合いをしてもらうために色々な行動をとることができるんですよ(団体行動権)。憲法28条に定められた権利なんです。
【憲法28条】
「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」
-
-
今回は、自分たちで労働組合を作りましたね!
-
-
これも貴重な経験でしたね。
会社に労働組合がある場合もありますし、1人からでも入ることのできる労働組合もありますよ。
※同じ会社の労働者が入る企業別組合、同じ産業の労働者が産業別組合、同じ職業の労働者が入る職業別組合、会社や産業にかかわらず誰でも入れる一般労働組合などの種類があります。
-
-
困ったときには弁護士や労働組合に相談ですね!
-
-
一人で悩まず、誰かに相談してみることを考えてみましょう。
【大阪弁護士会の相談先】
大阪弁護士会 総合法律相談センター https://soudan.osakaben.or.jp/
①労働者側の労働相談のページはこちら https://soudan.osakaben.or.jp/field/labor/
②経営者側の労働相談のページはこちら https://soudan.osakaben.or.jp/field/owner.html
- 前の話を読む
最終章 後編